マサチューセッツ州にはどのような目的をもって訪れる方が多いのでしょうか?
教育レベルが高い州として有名なので、留学目的で来る学生が多いイメージかもしれません。
しかし、州都のボストン以外にもマサチューセッツ州には魅力溢れる町が多く、そこでしか見られない景色、名物もたくさんあり、それらを求めて訪れる観光客もたくさんいます。
今回は、マサチューセッツ州の中で訪れるべき町や場所を目的別でご紹介します!
留学におすすめ
■ボストン
ボストンは、教育レベルが高いマサチューセッツ州の州都です。
留学でおすすめの都市と言えば、一番に挙がるのはボストンでしょう。
世界的にも有名な下記の大学は、日本で生まれ育った方でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
- ハーバード大学
- マサチューセッツ工科大学
- タフツ大学
- ボストン大学
ボストンが大学教育のルーツといわれているのは、アメリカ合衆国(以下、アメリカ)で最初に設立された大学であるハーバード大学があることもひとつの大きな理由です。
どの大学も教育レベルが高く、難易度も高いですが、世界から集まるハイレベルな学生たちの一員となって、歴史ある町ボストンでのキャンパスライフに憧れる方は多いのではないでしょうか。
■アマースト
もう一つ、マサチューセッツ州の中で留学におすすめなのは、ボストンから車で2時間ほどの距離にある小さな町、アマーストです。
人口およそ70万人のボストンと比べると、このアマーストは4万人程度で、そのうちの約3万人が学生です。
森と山に囲まれた小さな町ですが、下記のような世界的にも有名な大学が集まっています。
- マサチューセッツ大学(アマースト校)
- アマースト大学
- ハンプシャーカレッジ
世界的に見てもハイレベルであるこれらの学校で勉強するために、アメリカ全土からだけでなく世界中から学生が集まっています。
決して大きな町ではありませんので、アメリカの大都市でのキャンパスライフをイメージしている方には物足りないかもしれませんが、自然に囲まれた静かな環境で勉強に集中したいという方にはぴったりの留学先です。
学生が多いため、治安もよく安全で生活しやすいのが特徴なので、レベルの高い教育を求めている方は、ぜひアマースト留学を検討してみてくださいね。
観光におすすめ
■ボストン
マサチューセッツ州の州都であるボストンは、アメリカの中で最も古い都市の一つと言われています。
その始まりは1600年代まで遡り、現在でもボストンの街中を歩いていると、アメリカ建国当時の建物を眺めることができます。
代表的なものをいくつか挙げると、
- 1634年に作られたアメリカで最も古い公園、ボストン・コモン
- 1713年に完成した最古い公共建築とされている旧州議事堂
- 1798年に完成した新州議事堂
- 1723年に建立されたボストンで最も古い教会、オールド・ノース教会
など、一部だけを取り上げても、ボストンがいかに歴史的に重要な場所であるかをお分かりいただけるかと思います。
ボストンの中心地はあまり広くないので、歩いて町並みを見て回るのがおすすめですが、地下鉄に乗ってみるのもおすすめです。
その理由は、5つの路線の中で最も多くの駅を繋ぐ路線、グリーンラインはアメリカ最古の地下鉄網であるからです。
1897年に開業し、現在でもボストンで暮らす多くの人々を乗せて運行しています。
他にも、有名な野球チームであるボストン・レッドソックスの本拠地であるフェンウェイパーク(アメリカ最古の野球場)で野球観戦をしたり、クジラに出会えるホエールウォッチングや、ニューイングランド水族館に行ってみたりと、ボストンには楽しめるスポットが盛りだくさんです。
大西洋に面しているので、ロブスターやオイスターなどのシーフードも有名です。
色々なレストランで食べ比べをしてみるのもおすすめの楽しみ方です。
■ケープコッド
ケープコッドはマサチューセッツ州の南部に位置する半島で、大西洋に向かって突き出している形が特徴的です。
ボストンからケープコッドの入り口までは約90km離れていて、車で約1時間30分の距離にあります。
観光客だけでなく、ボストンに住むアメリカ人も休暇を過ごすリゾート地なので、春から秋にかけてとても賑わっています。
半島にはいくつかの小さい町があり、ひとつひとつ訪ねながら観光するのがおすすめです。
中でもよく知られているのは、ハイアニス、サンドイッチ、プロヴィンスタウンの3つの町です。
ボストン同様、どれも歴史ある町で、古い建物や町並みを楽しむことができます。
ジョン・F・ケネディ博物館やクラシックカーの博物館などがあり、楽しみ方は色々ありますが、細長い半島でどの町からも海までの距離が近いため、ビーチでのんびり過ごすのがアメリカ人がおすすめする過ごし方のようです。
私がボストン滞在中に借りていたアパートのシェアメイトが医学生のアメリカ人で、夏休み中は毎年ケープコッドへ出かけるという話をしていました。
いつも友達とレンタカーをしてケープコッドに向かい、何もせずにただビーチで過ごすのがとても癒されるのだそうです。
ボストンは学問の町と呼ばれるほど有名大学などが多く、学生で溢れている町なので、日々の勉強の疲れを癒すためにこのケープコッドに出かける人が多いという印象です。
■ナンタケット島
マサチューセッツ州には、ケープコッドの他にもうひとつリゾート地があり、それがマサチューセッツ州南部に浮かぶ島、ナンタケット島です。
早朝と夕方には、海岸が濃い霧に包まれることから、別名「Grey Lady(グレイ・レディ)」とも呼ばれています。
19世紀、まだ捕鯨が世界で行われていた頃、このナンタケットはその中心地だったと言われています。
ナンタケットにある捕鯨博物館は規模が大きく、捕鯨のための道具や模型などが展示されていて、捕鯨の伝統を学ぶことができます。
現在はホタテ漁が盛んに行われているそうですが、私のボストン滞在時のシェアメイトは、ナンタケットのホタテをベーコンに包んでグリルして食べるのがおすすめだと話してくれました。
先ほどご紹介したケープコッドとは違いナンタケットは離島なので、ボストンから飛行機か、ケープコッドからフェリーを使ってのアクセスになります。
時間をかけてマサチューセッツ州を観光して回られる方は、大きな都市から少し離れて、地元のアメリカ人が訪れるリゾート地でゆっくりと過ごすのもおすすめです。
■セーラム
セーラムは、マサチューセッツ州の東側に位置し、大西洋に面していてボストンより北にあります。
それほど大きな町ではありませんが、かつて「魔女狩り」が行われた町であることで知られています。
1692年、まだ魔女が存在すると信じられていた時代に、100人以上の人々が魔女であると告発され、大勢の人が投獄された結果、最終的に19人が処刑されてしまった悲惨な出来事です。
現代でもこの出来事は、集団心理の危険性や、事実でないことを事実と信じ、認識を歪めさせる恐怖心の教訓として語られています。
「魔女狩り」の歴史を学ぶことができる魔女博物館や、当時の裁判の様子が再現されている地下牢博物館などがセーラムでは人気の観光スポットです。
ハロウィーンの季節には多くのアメリカ人が「魔女の町」の雰囲気を味わうために訪れるそうです。
ボストンからのアクセスも比較的簡単で、電車でも行くことができますし、車でも1時間かからない距離です。
日帰りでも十分楽しめると思いますので、遠出をしてる時間はあまりない…という方でも、訪れてみて下さい。
最後に
以上、マサチューセッツ州の中でおすすめの都市・町を留学目的と観光目的に分けてご紹介しました。
その町の魅力や歴史を少し知るだけで、何も知らずに訪れるより何倍も訪れる価値が生まれますよね。
これからご旅行や留学を考えている方の参考になれば嬉しいです。

神奈川県在住。大学時代にアメリカ合衆国の人種差別について研究。それをきっかけに海外移住を夢見て大学卒業後にアメリカ留学、その後カナダ、ニュージーランドにてワーキングホリデーを経験。現在は海外で出会ったチリ人の夫と1歳の息子と暮らしています。Webデザインとスペイン語を子育てしながら少しずつ勉強中。数年以内にチリに移住することを目指しています。
興味のあるジャンル:海外留学/国際結婚/環境問題/語学学習(英語・スペイン語)/Webデザイン