California(カリフォルニア州)は、アメリカ西海岸に位置し、面積の広さではアメリカ国内で第3位に入る大きな州として数えられています。
地形は南北に細長く、その移動距離は約1500キロ、ちょうど東京から北海道最北端にある宗谷岬(そうやみさき)までがそれに当たり、その間にSan Francisco(サンフランシスコ)、Los Angeles(ロサンゼルス)、San Diego(サンディエゴ)などの人気大都市が連なっています。
観光やビジネス、留学先など多くの人が選ぶカリフォルニア州。
さまざまな人が、さまざまな目的で集まる「カリフォルニア州の魅力とは何か?」をテーマに、その魅力に迫ってみましょう。
Contents
■カリフォルニア州の特徴とは?
一年を通じて温暖な気候
カリフォルニア州は南北に細長く、東西は海岸沿いから砂漠地帯まであるため、都市ごとに気温の差があります。
しかし大部分は、夏はカラッとした暑さと、冬は比較的温暖で雨の多い日が続く地中海性気候に属しているため、観光のピークは6月から8月までが一般的です。
カリフォルニアが一番美しいと言われる3月から5月上旬は、山間に残る雪景色に加えピンクや黄色など色とりどりの花々が咲き始める光景が街全体に広がります。
9月から11月は穏やかな天候と紅葉が見ごろで、ウインタースポーツを楽しむなら11月から3月までがおすすめです。
8人中1人がカリフォルニア州に居住
カリフォルニア州には推定約4000万人が居住し、全米で最も人口の多い州と言われています。
これはアメリカ人の8人に1人がカリフォルニア州に居住している計算となり、ここ十数年間で劇的に増加した報告もあるほどです。
人種別にみると州内の1000万人以上は他国からの移民で、そのうちの4割はメキシコなどのラテン系アメリカ人。
大多数を占める民族はいませんが、白人、アジア人、アフリカ人なども多く、まさに人種のるつぼと化しています。
(参考:https://www.ppic.org/publication/californias-population/ )
■渡米する前に知っておきたいカリフォルニア事情
日本人にも関係のある身近な法律
かつて13の植民地が独立宣言によって、一つの国家・United States Of America(アメリカ合衆国)として誕生したのは1776年のこと。
現在アメリカには50の州がありますが「国家」としての機能を司るのが連邦政府(中央政府)で、各州はそれぞれの州政府によって成り立っています。
アメリカのTVドラマなどで弁護士が活躍するシーンが見受けられますが、ここで登場するのが「連邦法」と「州法」。
州法は州ごとに定められた法律で、けん銃所持や婚姻届けなどは居住している州ごとに違ってきます。
日本人にとってこの州法を一番身近に感じるのがSales Tax(セールス・タックス)で、これは州・郡・市によってその税率は異なっています。
Sals Tax(セールス・タックス)について
Sales Tax(セールス・タックス)は、一般的には日本の消費税と同等と言われています。
厳密にいうと少し異なりますが、消費者のみに掛けられるのがこのセールス・タックスです。
税率は、アメリカ全土で一律ではなく州・郡・市ごとに異なり、カリフォルニア州内ではロサンゼルス郡にあるSanta Monica(サンタモニカ)やLong Beach(ロングビーチ)が10.25%と全米でも高い税率です。
カリフォルニア州の州税は7.25%と最も高く、その州税に地方税をプラスした税率が実際に商品を購入した際にかかります。
カリフォルニア州の州税は全米第1位ですが、総合的な税率でみると第9位の平均約8.54%。
カリフォルニア州でセールス・タックスが適用されるのは、ショッピングやレストランでの食事・その他商品の購入で、スーパーなどの食品類・薬の購入にはセールス・タックスはかかりません。(2021年7月現在)
(参考:https://taxfoundation.org/2021-sales-taxes/)
(参考:https://www.taxadmin.org/assets/docs/Research/Rates/sales.pdf )
気になる物価高
2021年の世界物価データベースによれば、カルフォルニア州で最も物価が高いのが Mountain View(マウンテンビュー)です。
このマウンテンビューは全米第2位の物価高の街で、サンフランシスコ南にあるSanta Clara(サンタ・クララ郡)に位置し、シリコンバレーの中心としても知られています。
具体的な数字で見ると(米1ドル=111円として換算)、ランチタイムの外食(ドリンク含む)1日当たり平均16ドル(1,776円)、45平米家具付きアパート(一人暮らし)では月額家賃が2,580ドル(286,380円)、光熱費(1人分、暖房・電気・ガス他)1ケ月分は170ドル(18,870円)など。
その他全米における物価高都市10位内には、5位にサンフランシスコ、7位から9位にはそれぞれ順に、UCB(カリフォルニア大学バークレー校)で知られるBerkeley(バークレー)、コンサートホールが多く集まるWalnut Creek(ウォルナットクリーク)、サンフランシスコ湾に面した港湾都市Oakland(オークランド)がランクインしています。(2021年7月現在)
(参考:https://www.expatistan.com/cost-of-living/country/united-states )
■カリフォルニア州での生活
カリフォルニアの代表的な食べ物
カリフォルニア州は一年を通して過ごしやすいため、世界中から多くの人が集まる人気エリアです。
中でもヒスパニックが3割以上を占めるため、メキシコ料理はとても豊富。
最も有名なのがメキシコ原産のアボカドを使用した料理で、アボカドは全米の95%以上がカリフォルニア産となっています。
カリフォルニア州では、一年中収穫されるこのアボカドをふんだんに使用したAbocado Toast(アボカド・トースト)の他、サンフランシスコ周辺で味わえるトマトとワインをベースとした魚介スープCioppino(チョッピーノ)、また日本人にはなじみのないGarlic ice cream(ガーリックアイスクリーム)などがカリフォルニアを代表する食べ物として知られています。
(参考:https://www.foodnetwork.com/restaurants/packages/best-food-in-america/photos/what-to-eat-in-california )
地元密着のスーパーマーケット
近頃はアメリカのお土産品として、大手スーパーのオリジナルグッズや化粧品、お菓子などが人気です。
旅行者にとっても滞在中の軽食や飲物、新鮮な果物などは購入しておいても損はありません。
アメリカのスーパーマーケットは日本よりも多様性に富み、オーガニック食品のみを扱う店舗や低価格重視のもの、ベジタリアンや高級食材のみを扱う店舗などがさまざまです。
日本でもお馴染みのオーガニックマーケットWhole Foods Market(ホールフーズマーケット)や、Trader Joe’s(トレーダージョーズ)はカリフォルニア州各地に点在。
カリフォルニア州で最もポピュラーなのがRalph’s(ラルフス)やVONS(ヴォンズ)で、メンバーズカードを作っておくととても便利なスーパーです。
仕事を得るには?
「アメリカンドリーム」という言葉があるように、アメリカで成功を収めたいという夢を持つ人は多いのではないでしょうか。
カリフォルニア州に限らず、日本人がアメリカで就労するにはいくつかの条件をクリアしなければならず、昨今のアメリカ失業率を考えると容易ではありません。
一番のおすすめ方法は、学生ビザ(F1)で渡米しそのまま仕事を見つけて就職する方法です。
学生のうちにアメリカ生活にも慣れると同時に、さまざまな情報が得られるので「急がば回れ」ということわざどおり。
学んだ分野を活かし企業研修が行えるOPT(Optional Practical Training)の後、労働ビザ(H1)を取得するのが一般的となっています。
カリフォルニア州で何を学ぶのか?
カリフォルニア州は観光客にも人気のエリアですが、留学生にとってもその魅力は尽きません。
カリフォルニア州には州立(公立)大学と私立大学の2種類の他、コミュニティカレッジ(通称;コミカレ)と呼ばれる二年制の大学などさまざまです。
学校を選ぶ基準となるのがその人の「目的」で、英語などの語学研修なのか、それとも専門分野なのかで大きく違ってきます。
カリフォルニア州が留学生に人気の理由として、どんな目的の人でもその人に合った留学先が見つかるという点です。
語学、進学、キャリアップなど、目的別にチョイスできるようなシステムが整っているのも魅力の一つです。
