カナダでメンズ保育士として5年間働いていたWorld Map Japan代表のKAIです。
カナダは日本人にも人気の留学先の1つで、カナダで保育士として働きたいという日本人もたくさん来ます。
ただ残念なことに、未だカナダの保育士に関して日本語で閲覧できる情報はとても少ない状況です。
これからカナダで保育士を目指す日本人の力に少しでもなれればという思いで、僕の知っている限りの情報、体験談、アドバイスをこの【カナダ保育士ガイド】としてまとめました。
【カナダ保育士ガイド】最終章となる第7章では、僕から個人的に、現場で上手くやって行くために知っておいて欲しい事についてまとめました。
【カナダ保育士ガイド】は完全保存版のコンプリートガイドで、第1章から第7章まであります。
まだ6章をチェックしていない方はこちらからどうぞ。
補足:
僕はブリティッシュ・コロンビア州のバンクーバーで保育士免許を取って働いていたので、この記事では主にブリティッシュ・コロンビア州をベースとして話を進めていきます。
【受け身にならず自分から発言していく姿勢】
海外に出ると日本人はどうしてもシャイになってしまいがちです。
日本人全般の英語レベルが低いのでそれは仕方のないことなのですが、カナダの教育現場で上手くやっていくためには自分から積極的に発言していかなくてはなりません。
他の外国人からすると、黙っていることが「シャイ」だからではなく、何かを不満に思っているなどとネガティブに取られることもあります。
僕が現場にいる時に、よく日本人の実習生の人が研修などで来ることがあったのですが、多くの日本人は本当に驚くほど喋りませんし、驚くほど消極的です。
先生たちの中に日本人は僕しかいなかったので、何度か他の先生から「あの日本人の実習生が全く話さなくて困ってるんだけど、日本語で話してどうにかしてくれない?」とヘルプを頼まれたことがあります。
事実、本当に消極的な日本人の実習生で本来の実習期間を終えても、何度か実習をやり直しさせられている人もいました。
やり直しをさせられた日本人の学生たちからすると「私達は言われた事をちゃんとやったのに何でやり直しなの?」という不満な気持ちでしょうが、いくら課題などを全てこなしていたとしても、評価する先生たちはコミュニケーションを取らない生徒に良い評価は与えられません。
自分がシャイかなと思う人は、自分の思っているより2倍以上自分から積極的に発言していくといいかと思います。
【No は No とはっきり言う】
上記の日本人の受け身傾向に関連しますが、No は Noとはっきり言いましょう!
日本の文化ではくどい言い回しなどをして断ったり、上司などにはNoと言ってはいけない謎の風習がありますが、カナダに来たらそれらのことは一切頭から消してしまいましょう!
くどい言い回しなどしていると逆に嫌がられます。
気が強い人などだと「NoならNoって最初から言ってよ!」って逆切れされてもおかしくありません。
相手はボスであろうと、自分より長く働いている同僚であろうと、No は Noとはっきり言ってしまって大丈夫です。
【親とのコミュニケーション】
日本の保育園、幼稚園では親と先生たちの間で連絡ノートがあったり、子供の送り迎えの際に挨拶以上の会話をあまりしなかったりしますが、カナダでは連絡ノートなどは基本的になく、子供の親たちとの信頼関係を築くのに直接会話を交えることが不可欠となります。
そして、英語圏ではスモールトーク(Small Talk)というものを日常でします。
スモールトークとは簡単に言うと、挨拶の後に日常の些細な事を話すことです。
例えば、その日の天気のことだったり、渋滞のことだったり、週末の予定のことだったり、ニュースだったり、「Hello. How are you?」の後にプラスして話します。
カナダ人はとにかくよく話すので、最初は天気の事を話してたのに盛り上がって気づいたらぜんぜん違う事を10分も20分も話していたなどごく普通にあります。
それは学校内だけではなく、道端やバス停、スーパーのレジ、レストランで隣に座ってる人など、生活の至るところで知らない人と話すことは多々あります。
僕は昔、電車で近くに座った女性の人とちょっとしたことから会話が30分ぐらい続き、最終的にはその人が誕生日だったというので、僕がお土産で友達から貰った大きなチョコレートケーキの半分をおすそ分けしました。
最近の日本では家の隣人とすらコミュニケーションを取らない疎開化進んできていますが、カナダではまだ人と人との距離が近いです。
カナダの大人社会でスモールトークはごく日常の事なので、教育現場で言えば、子供の親との信頼関係を築くために欠かせません。
日本人ではあまり知らない人や子供の親などと挨拶以上の会話を交えることはあまりないと思うので、スモールトークについては慣れておくと絶対に良いです。
【常にオープンマインドの姿勢】
移民国家ということもあり、カナダ人はとてもオープンマインドです。
どんな人種、国籍、文化の違いなども対等に受け入れます。
中国の正月である2月はカナダの至るところで中国の正月を祝い、保育園、幼稚園でも中国について学びますし、3月はアイルランドの祭りがあるのでアイルランドについて触れたり、夏には日本の祭りイベントなどもあり学校によっては子供の親などを招いて一緒に寿司作りを学んだりもします。
カナダ人がオープンマインドなのは文化だけではありません。
それは同性愛者や難民などについても同じです。
多くの同性愛者、難民の人は平和を求めてカナダにやってきます。
それだけカナダという国が寛容で差別がない国だからです。
なので、教育現場で働いていれば同性愛者の親が居たり、難民でカナダに逃れてきた家族にも会う機会があるでしょう。
カナダはそのようにオープな国なので、私達日本人も1人の教育者として子供の前に立つ上で、オープンマインドな姿勢で全てのことを見ていく必要があります。
【最後に】
日本人は、異国の地のカナダでも素晴らしい教育者になれるポテンシャルを持っていると僕は思っています。
真面目で、細かいところまで気配りができ、周りを見ながら行動できる人柄を持つ日本人のような存在はカナダではとても貴重です。
カナダ人やインド人、中国人などはとても大雑把な性格の人が多く、仕事をサボる人などもいたりするので、現場で働いていた時はよくもう少し日本人の人が現場にいたらいいなと思いました。
それを感じるのは僕だけではなく、実際に保育現場での日本人の印象はとても良いです。
日本人をもっと雇いたいという先生やマネージャーにも多く会ったことがあったことがあります。
それは「日本人は真面目にきちんと仕事をする」と多くの人が他の日本人の保育士を見てきてそう思ったからだと思います。
もっと多くの日本人の保育士がカナダで増えてくれれば、きっとカナダの教育はより良いものになると僕は強く思います。
↓【カナダ保育士ガイド】記事一覧↓
【カナダ保育士ガイド】⑦現場で上手くやって行くために知っておいて欲しい事
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KAI(World Map Japan 代表、マーケティング担当、ライター)
在住国:現在エストニア在住、過去カナダに5年間在住
海外歴:7年
今までに訪れた国:32カ国
話す言語:英語、スペイン語、エストニア語(勉強中)
資格:英検1級、TOEIC940
ひとこと:世界各国の全ての情報がこのサイトで閲覧できるよう日々活動していますので、どうぞ宜しくお願いします!