“ロンドンに飽きた者は、人生に飽きた者だ”
これはイギリスの文学者・サミュエル・ジョンソンの言葉で、この街を表現するのによく使われる言葉だそう。
ロンドン留学後にこの言葉を初めて聞いた時、「まさしくだな~」と妙に納得したのを今でも覚えています。
今回はそんな個性に溢れる「ロンドンの魅力」をお伝えしたいと思います。
Contents
1、 伝統と現代が織りなす景観
イギリスは王室に代表される歴史と伝統を持ち、またシェイクスピアやビートルズ、産業革命、フットボールなど世界に大きな影響を及ぼしてきた歴史ある国です。
その首都であるロンドンには、「一体この建物は築何年だろう・・・?」とふと考え込んでしまうほど、歴史を感じさせる建物がならび、まるで中世の時代にタイムスリップしたかのようです。
特にロンドン市内の真ん中を流れるテムズ川沿いには、イギリスの象徴とも言える歴史的・文化的に貴重な建造物たちを見ることができます。
その中でも有名なのがイギリスの国会議事堂と、その横にそびえ立つビッグベン(エリザベスタワー)でしょう。
そこからさらに川を下ればロンドン橋や、ロンドン塔が現れます。
テムズ川沿い散歩だけでも、歴史好きにはたまらないスポットがたくさんです!
その反面、最先端のカルチャーを引っ張っているのもロンドンのもうひとつの顔。
ミレニアム時代に造られた大きな観覧車ロンドン・アイや、20世紀以降のアート作品が集まった近現代美術館テートモダン、バンクシーに代表されるストリートアートなど・・・昔と今がうまく調和し、何百年もの歴史があるものを生かしながら、新しいものを生み出していくパワーを感じるのもロンドンの魅力のひとつです。
2、 映画やドラマのロケ地がたくさん
イギリスのアイコンと言えば、何を思い浮かべるでしょうか?
「007」のジェームス・ボンドやシャーロック・ホームズなど、ロンドンを舞台にした有名な映画や小説のキャラクターはたくさんあります。
やはり私もイギリスの映画やドラマの大ファンです!
そんな私がロンドンで生活していて一番感動したのは、街のところどころで、映画やドラマでみた景色に遭遇できる事です。
例えばロンドンのキングス・クロス駅には、あの「ハリー・ポッター」のホグワーツ特急が発車する、
「9と3/4番線」にちなんだカートが、壁に埋まったモチーフが飾られています。
またロンドンの金融街、シティにある「レドンホールマーケット」は、映画「ハリー・ポッターと賢者の石」で、ハリーとハグリッドがダイアゴン横丁へ向かうシーンが
撮影された場所でもあります。
他にも映画「ノッティンヒルの恋人」でヒュー・グラント演じる主人公が働いていた本屋さんや、ドラマ「ザ・クラウン」に出てくる首相官邸のダイニング街10番地など、挙げだしたらきりがありません。
まるで自分が映画の中にいるような気分になれるのも、ロンドンならではの醍醐味ではないでしょうか?
3、 美術館や博物館が無料で楽しめる
なんとロンドンでは多くの美術館・博物館に無料で入ることができます。
例えば、世界最大の博物館とも呼ばれる大英博物館や、日本でも有名なゴッホ、フェルメールの作品を展示しているロンドン・ナショナル・ギャラリー、そのほかヴィクトリア・アルバート博物館、自然史博物館、テート・ブリテン/モダンなど、すべて無料です。
芸術や歴史が好きな人にとっては本当にありがたいですね!
この太っ腹な制度は、イギリス政府の「すべての人が等しく文化に触れられるように」というポリシーの上で成り立っています。
なんて優しい・・・
そのため入り口や各所に寄付ボックスが置かれており、お金を入れるのも入れないのも個人の自由となっています。
私も放課後の時間を使って、友人と美術館・博物館めぐりをしていました。
特に大英博物館やロンドン・ナショナル・ギャラリーは規模が大きく、決して1日では見て回れないため、毎日のように通ったのを覚えています。
ロンドンを訪れたら、この入館料無料の恩恵をぜひたっぷり享受し、さまざまな芸術や文化に触れてみてくださいね。
4、 世界中の文化が混ざり合うメトロポリタン都市
「ロンドンはイギリスじゃない」と言うイギリス人もいるほど、「良い意味でイメージを裏切る魅力」がロンドンには詰まっています。
周りを見渡すと、イギリス人の方が少ない?と思うくらいアジア系、東欧系、アラブ系、世界中から来た人たちで溢れており、
まさに人種のるつぼで、自由で開かれたなコスモポリタンな雰囲気を感じます。
ロンドンにいるだけで、世界中の文化に触れる事ができとても刺激的で、またその多様性の上で成り立った街だからこそ、外国人に対する偏見も少なく、寛容です。
また毎年8月にはカリブ文化をテーマとしたノッティング・ヒル・カーニバルが開かれます。
これはもともと、数十年前までこのエリアでは人種差別が深刻な社会問題となっており、それに対する解決案の一つとして始まったカーニバルでした。
現在でも毎年約100万人以上の人々が参加するヨーロッパ最大のストリート・カーニバルとなっています。
「多様性」に関していえば、ロンドンが虹色に染まる、「プライド・パレード」も有名です。
セクシャル・マイノリティ(LGBT+)の人達をサポートするイベントが開かれるなど、多様な価値観を受け入れるロンドンでは、学べる事が沢山ありそうですね。
5、 緑や公園がたくさん
ビジネスの中心で観光客も多く訪れる大都市のロンドンですが、あらゆるところに緑があり、3分の1は公園などのグリーンスペースになっています。
都会の喧騒から離れてゆっくりリラックスできる場所が身近にたくさんあります。
8つの王立公園があり、ハイドパーク、リージェンツパーク、セントジェームズパークなどは中心地にあり比較的行きやすいのでおすすめです。
夏には芝生に寝転がり本を読んだり、日向ぼっこをしたり、それぞれが思い思いに自由な時間を楽しみます。
私はよくクラスメイトと放課後にコーヒーやスナックを抱えて、ゆっくりピクニックをしたり、休日にはカナル沿いをサイクリングしたりして過ごしていました。
毎日の生活に自然を感じられるのは、とても気持ちの良いものです。
ガーデニングも盛んな国だけあって、夏にはロンドンの人々の住まいの前にはきれいな花々が溢れ、そこからもイギリスの文化をふと感じられます。
6、日本人の感覚と似ている・・・?
私がロンドンで過ごしている中でよく感じたのが、日本にいる時とあまり感覚が変わらず、とても居心地が良いという事です。
地下鉄に乗っていても、大声で話したり、電話したりする人はいません。
それにみんなちゃんと列に並びます。日本人と同じく団体行動を大事にする文化があり、
マナーや礼儀の感覚が似ているようです。
あと日本人は世界的にみても、謙虚な姿勢を持っていると感じるのですが、イギリスもこの点はとても似ています。
イギリスの紳士的な文化では、自尊心が高い事や自慢するような行為は良くないと評価され、欧米文化の中では珍しいなと思います。
そのためロンドンは価値観や態度が日本と似ている点が多々あるので、留学を検討している方には過ごしやすい場所かもしれません。
最後に
以上、私がご紹介するロンドンの魅力でした。
ロンドンは1つの都市とは思えないくらいたくさんの顔を持っている独特な街です。
ひとつ角を曲がればまた違った雰囲気を感じ、同じ都市を観光しながら世界中の文化を味わえるのがここロンドンの魅力だと私は思います。
ぜひ機会があれば訪れてみてくださいね!

大阪にてアパレル会社に勤務し、ファッションに関わるお仕事をしていましたが、世界中の国旗をおぼえるのが大好きだった子供の頃からの夢を捨てきれず、オーストラリア・イギリス留学に挑戦。旅行が好きなこともあり、ヨーロッパとアジアをバックパッカーで旅し、2020年より再度ロンドンに渡英予定でしたが、コロナウイルスの影響で断念。現在は日本でWebライターとして活動中。