日本ではまだあまりなじみのないシェアハウス。
他人との共同生活への不安や、知らない土地での家探しは一苦労・・・。
私もロンドンに留学の際に、自分でシェアハウスを探しました。
それまではオーストラリアに住んでいて、家探しや他人との共同生活にはなじみがあり、ラッキーにも良い物件やシェアメイトにも恵まれ、トラブルはまったくありませんでした。
それに甘んじてしまったのか、ロンドンでシェアハウスを探した時は、「別に大丈夫だろう。」という感覚で決めてしまったため、「失敗したな~。」と後悔しました。
なんと最終的にデポジット(保証金)が返ってこなかったのです!
今回はわたしの失敗体験談から、ロンドンでシェアハウスを探す際の注意点をお伝えできればと思います。
Contents
【シェアハウスを探すのが一番難しい時期】
ロンドンでシェアハウスを探すのが難しい時期があります。
それは8月の後半から9月です。
イギリスでは新年度が9月に始まるので、この時期に新入生達がシェアハウス争奪戦を繰り広げます。
私のロンドンへの渡航予定も、ちょうど8月の後半だったため、シェアハウスが見つかるか少し不安でした。
そして「この時期は毎日サイトを一日中チェックして、電話をかけたり、見学に行ったりしても見つかるのに1か月近くかかる」と聞いたのと、シェアハウス探しに慌てながら学校に通うのはいやだなと思い、渡航前に日本から探す事に決めました。
【ポイント】
もし可能であれば8月後半から9月でなく、比較的シェアハウスが探しやすい時期から留学を始めることをおすすめします。
その方が自分の希望に合った物件が見つかりやすいです。
【部屋探しサイト「SpareRoom」】
私がロンドンのシェアハウス探しでお世話になったのが「SpareRoom」というサイトです。
「SpareRoom」はイギリス最大級のお部屋探しサイトで、物件登録数も多く、検索を細かく設定することができたり、お部屋を探している側からも広告を出せたりするので、この「SpareRoom」で探しました。
そして良さそうだなと思った物件すべてに応募しましたが、なかなか自分の条件にあったものを探すのは大変でした。
そんな中、あるシェアハウスのオーナーからオファーのメッセージがありました。
私も「お部屋探しています」と「SpareRoom」上で宣伝を出していたので、それを見て連絡をくれたようです。
そのシェアハウスはロンドン北部のFinchley(フィンチリー)エリアにあり、少しセントラルロンドンとは離れる郊外ではありましたが、日本人ファミリーも比較的多く住む治安の良いエリアでした。
家賃は月々£650(日本円でだいたい9万5000円ほど)で、最寄りの駅までは徒歩7分、近くにスーパーマーケットがあり生活に便利な場所だとの事。
私の希望条件ともぴったりで、これはありがたいと思い話を進めてみる事にしました。
【ポイント】
「SpareRoom」はとても便利です。
基本的にスキャム・詐欺な物件が掲載されないように、人の目で広告を確認しているそうです。
それでもお部屋探しをしていると、怪しいフェイク物件をみかけます。
100パーセント安全とは言えないので、おいしい物件にすぐ飛びつかないよう気を付けましょう。
【WhatsAppで日本からお部屋内覧】
現在日本にいるので、ビューイング(内覧)に行けない事を伝えると、WhatsAppのビデオコールでお部屋を紹介してくれる事になり、キッチンやバスルームなどシェアハウスの中を案内してくれました。
お部屋はとても広く優雅で、日本の典型的な一人暮らしアパートメントのお部屋よりも断然大きく感じ、ベッドもダブルベッドでした。
インド系女性のとても親切な方で私の質問にも丁寧に答えてくれて、なんなら「家賃が少し予算オーバーなんです」と相談すると、£650から£600に値下げしてくれました!
これまたラッキー!
シェアメイトはみんな外出中との事で、会えなかったのが少し不安ではありましたが、「オーナーが良い人なら、みんな良い人だろ」という類友感覚で、このシェアハウスに決めました。
【ポイント】
現地に着く前から家が確保できるのはかなり有り難いです。
シェアハウスの中だけでなく、その付近エリアの治安の事や最寄り駅やスーパーまでの距離など、現地に行かないとわからない事もしっかり質問しておきましょう。
また可能であればシェアメイトに挨拶できる時間帯にビューイングを設定してもらうといいかもしれません。
【デポジット(保証金)を事前送金】
無事オンラインビューイングも終わり、晴れてロンドンで住むお家が決まり一安心・・・。
するとすぐにオーナーから連絡があり、「念のためあなたがちゃんと日本からロンドンに来るか不安だから、フライトの領収書と英文残高証明書を写メでいいから送ってね、あとデポジット£500も事前に送金してね。」という事でした。
オーナー側からしたら、もし私がドタキャンしたらまた一からテナントを探さなくてはいけなくなり、その期間がもったいないのと、私は国内におらず直接会ってない外国人なので不安だったのだと思います。
同じく私も、デポジットを送金するのはすごく不安でした!
「もし送金した途端、連絡がとれなくなったらどうしよう・・・」
「実は架空物件でロンドンに着いて実際シェアハウスがない事もありえる?」
いろんな想像が働きましたが、オーナーの人柄を信じて、もし失敗したとしてもいい人生経験になるだろうと思い、送金手配を進めました。
無駄に前向きですね。
こうゆう不安が生じるので、やはり現地に着いてから探しても良かったな~と正直少し感じました。
そして送金も完了し、オーナーさんとの連絡も途絶えずすべて順調に進み、ロンドンへ出発することができました。
【ポイント】
オンライン上でのやりとりはリスクも付きものなので、同時に慎重にもなってください。
デポジットを振り込んだ途端連絡がない、個人情報を盗まれるなどの危険性もあります。
しっかり気を引き締めながら話を進めてくださいね。
【神経質なシェアメイト】
そして無事ロンドンに到着!
シェアハウスに着くとオーナーが明るく迎え入れてくれました。
このシェアハウスには、オーナーとイギリス人とフランス人の女の子が住んでおり、ビューイングの時にシェアメイトには会えなかったので、楽しみにしていたのですが、イギリス人の子は出張中でしばらく会えませんでした。
フランス人の子は部屋におり、オーナーによると
「彼女は仕事の時以外は引きこもっているの。」
「大きな音に敏感だから彼女の部屋の近くやキッチンでは静かにしてね。」との事。
優しい方でしたが、彼女の話になると不穏な雰囲気になるので怪しいと思い「なにかあったの?」と聞いていみたら、
「私は彼女に出て行って欲しいの、神経質でちょっとした音を出すだけでもすぐ怒るし、シャワーも長くて困っているの。」
話によると、朝にお湯を沸かす音にも文句を言われるらしく、ケトルはキッチンから離れたオーナー部屋近くの廊下に置かれていました。
私も気を付けようとは思いながら、早速キッチンの扉を思いがけずバタンっと音を立てて閉めてしまい、彼女の部屋から「Oi!!(おいっ)気を付けて!」と大声で注意されました。
ひえーっとは思いましたが、実際彼女に会って話してみると普通だったので別に悪い人ではない感じでした。
「それでもキッチンで音を立てず料理は不可能やん。」と思いながら、出張から帰ってきたイギリス人のシェアメイトに相談してみたら、「それが理由で私もこのキッチンでは料理できないの、出張が多いから別に大丈夫だけどね。」との事。
しかも彼女が言うには、「オーナーとフランス人の子よくケンカしているよ、あんまり関わらないほうがいいと思う。」とアドバイスされました。
その後、彼女が教えてくれたように、二人の喧嘩はたまに勃発し、基本的には無視していましたが、時々ヒートアップし叫び合いの喧嘩になった時は、うるさくて我慢していられず止めに入りました。
それがけっこうストレスで、もし事前にこの状況が分かっていたら、このシェアハウスには住んでなかったなーと後悔しました。
【ポイント】
他人と住むのはやはり大変です。
文化の違いもそうですが、性格の不一致もあります。
シェアメイトがどんな人なのかしっかり事前に聞く事をおすすめします。
【デポジットが返ってこない!】
そして私のロンドン留学も終盤にさしかかり、日本帰国が近づいてきたので、オーナーにデポジットを現金で返金して欲しいと相談しました。
しかしデポジットは、振り込みで預かっているので、そのまま自動返金になる仕組みだから現金では返せないとの返事でした。
不思議に思いましたが承諾し、いつ頃に返金になるか聞いたところ、次のテナントが決まってその人がデポジットを入金したら私の分が返金されるとの事。
また、私が退去した後の入居者はもう決まっており、もうすぐその子が払う予定と言われたので、まあしょうがないと思い、現金では受けとらず自動返金を待ちながら日本に帰国しました。
しかし、しばらく経っても返金されずオーナーに連絡をしましたが、
「予定していた子がキャンセルになった。」
「テナント募集中だけどなかなかいい子が見つからない。」
「勤めている会社が倒産しそうで金銭的にいま苦しいからもうちょっと待って。」
などなどいろんな言い訳をされ、半年が経っても返金されず、挙句の果てに急に連絡が途絶え、WhatsAppのアカウントは削除され、まったくコンタクトが取れなくなり、私のデポジットは消え去りました・・・。
オーナーは私には親切にしてくれており私も仲良くしていたつもりだったので、この裏切られたショックは大きかったです。
人ってわからないものですね。
【ポイント】
お金のトラブルは厄介です。
やはり書面上でちゃんと約束する、信用している人でも不思議に思った事は遠慮せず、質問し納得いくまで話し合ってください。
自分が損しないように。
【最後に】
以上が私のロンドンでのシェアハウス体験でした。
せっかく留学に来たのに、住む家の事でトラブルがあると快適には過ごせません。
ロンドンでシェアハウスを探す際、私の失敗談が皆さんの役に立つ事を願っております。

大阪にてアパレル会社に勤務し、ファッションに関わるお仕事をしていましたが、世界中の国旗をおぼえるのが大好きだった子供の頃からの夢を捨てきれず、オーストラリア・イギリス留学に挑戦。旅行が好きなこともあり、ヨーロッパとアジアをバックパッカーで旅し、2020年より再度ロンドンに渡英予定でしたが、コロナウイルスの影響で断念。現在は日本でWebライターとして活動中。