スペイン

バレンシアの火祭り(ラス・ファジャス)期間中の宿泊事情と失敗談

スペイン第3の都市バレンシアは、地中海側に面する都市で、パエリア発祥の地でもあります。

バレンシア大聖堂や芸術科学都市など、見所たっぷりな場所でもあるバレンシア、中でも特にスペイン三大祭りの一角を占める火祭り(ラス・ファジャス)が有名です。

火祭りは3月15~19日の4日間に渡って行われ、市内の各所にファジャと呼ばれるロウ人形が飾られます。

祭りの終盤には人形を豪快に燃やすところが見所ですが、世界中からたくさんの観光客が集まってくるこの時期の宿泊事情には要注意です。

 

値段は二の次にしてでも早く予約すべし!

ラス・ファジャスは4日間継続して開催され、毎日行事の目白押しなのでしっかり満喫するなら期間中はバレンシアに滞在したいものです。

しかし、問題は期間中の宿泊先を確保するのが想像以上に大変であるということです。

どれくらい大変かというと、1か月前の時点でも遅いと言っても過言ではないほど予約が埋まっている宿が多いからです。

中でもとりわけ中心部については殆ど埋まってしまっているのが殆どです。

ただし、Airbnbなどで一部辛うじて満室になっていないところもちらほら見受けられますが、その場合は1泊だけで2万円前後することも珍しくありません。

さすがに1泊だけで1万円越えとなると躊躇するかも知れませんが、1年で最も忙しい繁忙期である以上、これは割り切るしかありません。

さもなければ本当に宿泊する場所がなくなってしまいます。

 

私の失敗談その1:宿を予約しないまま現地で野宿

私は縁あって火祭りに2回行くことができたのですが、1回目の火祭りは予習不足が災いして散々な目に遭いました。

そもそも火祭りの存在を知ったのが実際に訪れる3日前のことで、思い付きでバレンシアへ2日間足を伸ばすことになったのですが、当然ながら空室のある宿は殆どありません。

空室が残っている宿でも1泊2万円前後と、当時の私のような学生にはなかなか手が届かない価格でしたので、結局予約しないまま当日を迎えることになりました。

宿なしの私にとって不幸中の幸いだったのが、火祭りの期間中は街全体が夜更かしをするということです。

つまり、日付を越えて明るくなるまでどこかで必ずイベントがあるということです。

実際に夜には花火が打ち上げられたり、仮設クラブで酒をまじえ賑わっていたりと楽しみがてんこ盛りです。

しかし、実際に野宿をしてみればそれは過酷なものでした。

日中は日本の初夏のような暖かさでしたが、夜間はというと気温は一気に冬のように冷え込むので、とにかく寒いです。

そして物を盗られたりしないか警戒しながらでしたので結局全く眠れません。

こうして芸術科学都市のベンチで夜を明かすことになったわけですが、このような危険を冒さないためにも、お金を出してでも宿はしっかり確保しましょう!

 

郊外で宿泊するときは交通手段に注意!

1か月以上前に前もって宿探しをすると、カタローハ(Catarroja)など郊外にある民泊がヒットすることもあります。

郊外にある民泊(私はAirBnBを使いました)などですと1泊4000円程度で泊まれたりもするのでコスパには優れています。

私も実際に郊外にあるカタローハの民泊に大変お世話になりました。

コスパが比較的良いとは言え、注意しなければならないのが交通手段です。

さすがに中心部から離れているので、必ず何かしらの交通機関を使うことになりますが、その際に特に気をつけたいのが終電の時間です。

ラス・ファジャスの期間中は夜通しでイベントが目白押しなのですが、日本の大晦日から元旦にかけて行われるような終夜運転は行われません。

終電の繰り下げこそ行われますが、期間中の終電時刻は毎日同じではないので注意が必要です。

(詳細はhttps://www.renfe.com/es/en/suburban/suburban-valenciaを参照してください)

万が一最終電車を逃がしても、近郊バスを利用するという方法もありますが、期間中は混雑が激しいため、必ずしも乗車できる保証はありません。

終電も最終バスも逃がした場合は、タクシーかUber(https://www.uber.com/es/en/)などの配車サービスを利用することになります。

英語が必ずしも通じるとは限らないので、いつでもグーグルマップなどで道順を示せるようにしておきましょう。

私の失敗談その2:終電を逃がして危うく帰宅難民に

2度目のラス・ファジャスでは、当時のルームメート達とバレンシアの郊外にあるカタローハの民泊で泊まることにしました。

前回はほぼホームレスのような状態になってしまっていたので、その点については教訓が活きたと言えそうです。

中心部から離れていたとは言え、セルカニアス(近郊電、https://www.renfe.com/es/en/suburban/suburban-valencia)でバレンシア北駅(Valencia Nord)まで3駅だったのでさほど不便ではありませんでした。

しかし、それはあくまでも日中であればの話です。

先述したように、ラス・ファジャスの期間中はイベントがてんこ盛りで、夜間とて例外ではありません。

花火からファジャス人形のライトアップ、仮設クラブ、そして最終日には人形の豪快な爆破などといった主要イベントも夜間です。

このように夜通しでイベントを満喫しているとあっという間に日付を超えます。

中心部に泊まっているのであればさほど問題ではありませんが、筆者のように郊外に泊まっているとなると話は変わります。

実際、滞在中に1回終電を逃がしており、その際は午前5時台の始発まで北駅の待合スペースで過ごすか代替手段で帰るかで話し合いになりましたが、ホームレス状態になった経験のある筆者は迷わず後者を選びました。

終電を逃がしたとは言え、まだ近郊バス(180、181、182番系統)の運行があったのでそこに望みをかけることにしました。

しかし、いざ乗車しようとすると既に満員状態でこれ以上の乗車ができないという誤算が発生し、こうなると最後に残るはタクシーです。

今回は中心部からカタローハまでは電車で3駅とは言え、距離は約10㎞と実は決して近くはないです。

運賃は2000円前後と電車の場合の6倍以上ですが、複数人で乗ると1人あたり1000円かそれ以下に抑えることができます。

私の場合は3人で乗ったので1人当たり700円前後で抑えることができました。

なお、この時期はバレンシアの中心部を中心に大規模な交通規制が敷かれているのでタクシーを捕まえるには規制対象外のエリアまで一旦出る必要があります。

また、空車を見つけるのも至難の業で、私の場合は深夜に最終のバスを逃がしてからタクシーにありつくまでに40分もの時間を要しました。

これがなかなか辛かったので、以後終電の時間を調べてから出かけていました。

なお、タクシーやバスなどの運賃の目安は、下記のサイトでまとめて調べることができますので使ってみてください。(セルカニアスについては反映されていません)

URL:https://www.rome2rio.com/map/Valencia-Nord-Station/Catarroja

 

日帰りも不可能ではないが…

私の知り合いなどに聞いてみると、都合のいい日程に合わせて日帰りで訪れたという人も一定数いました。

当時、私はバレンシアから約280㎞ほど南に離れたアリカンテというところに住んでいたのですが、高速バスで片道2時間半、鉄道では最速1時間50分と決して遠くはなかったです。

運賃は安ければ1000円未満に抑えることができるため、(労力はかかりますが)現地で宿泊するよりも一旦アリカンテに帰宅した方が安くなります。

バレンシア~アリカンテのバス路線は、バルセロナからアンダルシアへ向かうルートの途中にあるため、夜行便も充実しています。

そのため、夜通しでイベントを満喫してから深夜に夜行バスで帰宅するということも可能です。

これはアリカンテに限らず、マドリードやバルセロナなどの都市からアクセスする場合でも同様です。

これは都合のいい日程のみ行くという場合に検討したい方法ですが、全日程で楽しむのであればやはり宿泊した方がいいです。

URL:https://www.alsa.com/en/web/bus/home(高速バス)

https://www.renfe.com/es/en(鉄道)

 

できることなら中心部に泊まりたい

今回は、バレンシアの火祭り(ラス・ファジャス)の期間中の宿泊事情について、私自身の失敗談も交えて紹介してきました。

郊外の民泊では、家族同然に世話してくださった大家さんとの素敵な思い出が忘れられませんが、終電を逃がすなどのハプニングを経験しているとやはり中心部に泊まっていたかったと思わざるを得ません。

ですので、ラス・ファジャスを満喫される際には、ここで紹介したようなハプニングを避けて快適に過ごすためにもなるべく中心部に滞在することをおすすめします。

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