『ホームステイ場所(地域)』
私はマルタのスリーマ(Tas-Sliema)という町でホームステイしました。
スリーマはマルタ島で最も人口密度の高い町で、住宅街、ホテル、レストラン、バー、食品・衣類・雑貨・お土産のショップなどがあり、とても住みやすい便利な地域でした。
私が通っていた英語の語学学校も同じスリーマにあり、ホームステイ先から歩いて12分程の距離の場所にありました。
学校の友人も同じスリーマにホームステイしていたり、ホステルに滞在していたりが多かったです。
中には、そのほかの地域から同じ学校へ通っている生徒もいました。
スリーマの隣の町、セント・ジュリアンズ(San Giljan)へは友人たちとよく歩いて行っていました。
スリーマにも海やレストランがありますが、セント・ジュリアンズには海やレストラン以外にもクラブ街があり、夜はそこで遊んで過ごすことがありました。
クラブ街でしたが、フランクに入れるクラブが並んでいいて、日本のそれとは雰囲気が違います。
薄暗いクラブだけどそこにいる人たちは陽気で、日本だと踊れるスペースのある、明るい雰囲気のオシャレなバーの様なとても気軽に踊って楽しめる場所でした。
『ホストファミリー』
私のホームステイ先は、ホームステイマザーのお母さんと、その息子さんの2人暮らしの家でした。
近所に結婚したお子さんとお孫さんの家があるため、そちらの方にもよく行き来していました。
私の毎日の生活では、ほとんどホストマザーのお母さんの方しか顔を合わせることがなかったですが、数回ホストマザーのお子さんやお孫さんにお会いする機会もあって、あまり話す機会は無かったですがみなさん優しかったです。
ホームステイ初日は緊張していましたが、家の中へ入ると家族写真とともに旦那さんの生前の写真が飾ってあり、優しく温かい雰囲気のお家で迎え入れてくださり、とても安心することができました。
英語がほとんど話せなかったため会話もほとんどできなかったのですが、食事の時にホストマザーがリビングにいると色々と話しかけてくれたり、日本から持ってきたお土産を喜んでくれたり、テレビをつけてくれたりと気にかけてくださりとても優しく気の利く方でした。
『家(部屋)』
私の滞在していたホームステイ先の家は、隣のお宅と壁一枚でつながっているような家で、スリーマの家はどれもそんな感じでした。
石でできたその家々がある通りは、「ザ・ヨーロッパ」というような景色です。
ただ道端で写真を撮るだけでも雰囲気のあるヨーロッパの街並みで撮った1枚の写真ができあがります。
そんな素敵な石造りのホームステイ先の家は2階建てでした。
1階にキッチンとリビング、客間、お風呂や洗面場所があり、2階に寝室が2つと私の部屋が1つありました。
私の部屋は、ベッド(シングルのベッドが3つ)、テーブル、チェア、クローゼット、トイレとシャワールームがついていて、まるでホテルのようなお部屋でした。
もちろんお部屋に鍵はついていましたが、普段鍵をかけていなかったので、出かけている間はたまにお母さんが様子を見に来ていたようで、まめに掃除されていたり洗濯物が置かれていたりして気付いたのですが、部屋に広がった私の私物はそのままにされていて本当にホテルみたいでした。
また、トイレ以外で部屋に1つ窓がついていたのですが、そこからは石造りの住宅街の景色とその奥に大きな海が見えてとても美しかったです。
『食事』
ホームステイ先での食事は、朝食と夕食が提供されるプランであったため、昼食は授業の後、友人とカフェやレストランへ行っていました。
1週目の朝食は毎朝パンにジャムとバターを塗って食べていましたが、2週目からはそれにクリームチーズが追加されました。
夜はお母さんの手作りの夕食で、メニューはパスタだったりポトフとパンだったり、イタリアンなワンプレートのメニューが多かったです。
同じイタリアンでも、日本で食べるそれとは風味や味付けが少し違いました。
例えばポトフだと、私は日本でコンソメでしょっぱく味付けされたものをよくお店で提供されます。
しかしお母さんが作るポトフは、日本のより塩味は薄く、その代わりに何か香りのするものが入っていました。
初めて食べるマルタのお母さんの手料理でしたが、口に合わないものはありませんでした。
そのため何で味付けしているのかよくわかりませんでしたが、コンソメや塩コショウ、ハーブなどイタリアンで使われそうな調味料なのかなと思いました。
あとは量が結構多かったので、残すのは失礼だと思っていた私は料理を味わった後、後半はフードファイターの様な気分で食事をお腹に詰め込んでいました。
口に合わない料理は実際にありませんでしたが、実は毎日同じ朝食メニューが正直とてもキツかったので、今では朝食についてお母さんにお話すればよかったなぁ、と思います。
その時はやはり英語がほとんど話せなかったため、お母さんの話にYESと相槌を打つのがいっぱいいっぱいで、朝食の内容を少し変えて欲しいというお話をすること自体が頭にありませんでした。
何より文句を言うのは失礼だという考えもありましたが、小さなストレスになっていた朝食の内容についてお話することは、お互いの関係をよくするためにもむしろ伝えるべきことであったと今では理解できます。
『洗濯』
洗濯においては、すべてホストマザーのお母さんがしてくださいました。
ホストマザーに「洗濯は私がするから!」と声を掛けられ、洗濯ものをお渡しすると数日後に畳まれた洋服たちが返ってきました。
着替えは10日分ほど持って行っていたため洋服は十分に足り、2週間の滞在で2回の洗濯で足りました。
私の滞在時期(8~9月)の服装は夏服と薄い上着でよかったので、10日分の着替えもかさばらずに持っていけるのがありがたい季節でした。
またその時期のマルタは暑くても乾燥しているため、日本の暑い夏とは違い、汗をかいたり海で濡れたりしても気づいたら乾いているのです。
暑くても1日に何回も着替えをしなくて済むマルタの気候はありがたいです。
『お風呂と水』
部屋のお風呂場にバスタブはなく、シャワールームのみでした。
雨の少ないマルタは水がとても貴重なのだそうです。
そしてそのままシャワーを使おうとしてもお湯は出ません。
お湯を出すためには、あらかじめお湯を出すための機械のスイッチをオンにして、10分程待つとようやくお湯が使えるようになります。
そしてシャワーでお湯を使った後はそのお湯のスイッチはオフにします。
最初の2日間はどうしてシャワーからお湯が出ないのか分からず、そのまま冷たい水を浴びて髪の毛や体を洗いました。
3日目にホストマザーとの会話の中で、お湯のスイッチについて話された事がありました。
その時お母さんが何のことについて話しているか分からず戸惑っていると、ホストマザーが「シャワーからお湯を出すにはそのための機械が必要である」とのことを教えてくださいました。
まさかシャワーからお湯を出すために特別な操作が必要だなんて私には考えがありませんでしたため、その時は大変驚きましたが、ホストマザーの方も、お湯の出し方を知らない私に驚いた様子でありました。
これは知らない文化を知るという、ホストマザーと私双方にとっての小さなカルチャーショックでした。
また学校の友達のホームステイ先では、シャワーは5分や10分までという決まりがある家もあったそうです。
他にはシャワーは水しか出ないという家もありましたが、最終日にそれは遊びの冗談であったことが判明したそう。
水が貴重なマルタでもさすがにシャワーからお湯は出るみたいなので、もし「シャワーは水しか出ない」と言われたら、それは冗談であると認識して、きちんとお湯の出し方を教えてもらう必要がありそうです。
『その他〜ホステルを覗いてみて〜』
同じクラスのスペイン人3人とイタリア人1人がホステルに滞在していたためそこへ遊びに行くと、そこに滞在している違う学校の友人ができたり、ホステルの職員の人と仲良くなったりすることができました。
その時の私はホームステイ以外の考えがなかったので、ホステルで過ごしている友人たちを見て、また留学や海外へ滞在する機会があったら次はホステルに滞在すると、友人がもっと増えたり、より自由に自分の時間を過ごせたりして楽しそうだなと思いました。
その訪問したホステルはスリーマにありました。
1階に受付、共有スペースのダイニング、キッチン、パソコン数台があり、2階に宿泊者の部屋があり、私の学校の友人は4人1部屋で、2段ベッド2つと鍵付きロッカー4人分、トイレとシャワールームが1つあるお部屋に滞在していました。
これからマルタに留学する方で、自分の時間をもっと自由に友達と使いたいという方は、ホステルに滞在するという選択肢もありかと思います。
以上マルタでホームステイを体験した私の体験談でした!
これからマルタ留学を考えている方の参考に少しでもなれば嬉しいです。

旅行、ダンス、ボルダリング、お菓子作りが大好き。
マルタでの短期留学をきっかけに、それまでの21年間、自分が築き上げてきた価値観がガラっと変わり、脱神経質でフットワークが軽くなる。またマルタ留学のおかげで海外の友人ができ、語学や外国について大変興味を持ちはじめる。大学卒業後、企業へ就職して退職。現在は犬のお世話をしながら、海外と関われる機会をのんびりと探し中。
今まで行った外国は 8カ国、18都市。
今住んでみたい国は スペイン。
今行ってみたい地域は 南米、東南アジア、ヨーロッパ。
海外で経験した、わくわくの体験やときめき、その国の素晴らしさや特徴を伝えて、その国がもっと身近に感じてもらえたら嬉しいです。まだまだひよっこピーポーですが、コツコツ頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。