パリでの留学先が決まり、いよいよ住居探し!
しかし、フランス語はまだ不十分だし、パリの土地勘もないし、1人暮らしをするのはかなり不安が大きいですよね。
その上パリの住宅事情は東京よりも悪く、市内の立地の良いところで条件の良い物件を探そうとすると、Studio(ワンルーム)でも900€以上することが普通です。
そんな時の選択肢としてホームステイを考えられる方も多いのではないでしょうか。
今回は、パリでのホームステイを検討しているけれども、どんなメリット・デメリットがあるのか知りたい、どうやって探せばいいのか分からない、実際に住むとどんな感じなのだろう、費用はどのくらい、など実際の家探しに役立つ情報をご紹介します。
Contents
ホームステイのタイプと探し方
ホームステイは、フランス語で ”Hébergement(Séjour) chez les habitants” と言います。
「ホームステイ」と一言で言っても、フランスには様々な契約の形があります。
・語学学校提供
初めてフランス留学をする方や語学学校がすでに決まっている方には、一般的な探し方かと思います。
現地の語学学校が斡旋している場合もありますが、日本でもアフィニティなどフランス留学サポート機関が提供してくれています。
この場合、契約は語学学校やサポート機関を介するため料金が高く設定されています。
メリットとしては、学校を通して学生を受け入れているホストファミリーは語学学校と長く付き合いがある場合が多いので、信頼のおけるファミリーが多いです。
・sous-location
”sous-location” は、日本語でいうところの「間借り」のようなものです。
契約自体は、ホストファミリー(famille d’accueil)と交わします。
colocation(ハウスシェア)とほとんど変わりませんが、colocationが住居を同居人と連名で契約し、住居に対する責任が同様に発生するのに対し、sous-locationの場合は同居人との契約だけなので求められる責任はほとんどありません。
また、電気代など通常なら別途発生する料金も家賃に含まれている場合がほとんどなので、語学学校で契約する場合や、個人で賃貸契約をするよりも安く済ませることができるのがメリットです。
こちらのタイプは、フランス語のサイトで個人的に探し契約することが可能です。
その分、フランス語がある程度読めてやりとりができることが条件となりますが、予め部屋の写真などが見れるため、住みたい家のイメージがある方にはおすすめです。
また、ホストファミリーと言っても必ずしも家族で住んでいるとは限りません。
1人暮らしで少し広い家に住んでいる人だったり、学生同士だったり様々です。
下記でいくつかおすすめのサイトを挙げておきます。
希望条件を設定するだけなので、探し方はいたってシンプルです。
Location Etudiant https://en.location-etudiant.fr/
Appartager https://www.appartager.com
・費用
では実際にどのくらいの目安で費用を考えておけばよいのでしょうか。
下記にサイトごとのざっぐりとした相場(2021年5月現在)を一覧にしてみます。
留学支援機関 アフィニティ:1348€/月〜
語学学校 Alliance française :1120€/月〜
物件サイト Appartager:約500€/月〜
食事の有無で値段は変わってきますが、並べてみると圧倒的にsous-locationを個人で探した方が安いですよね。
ただし、支援機関や語学学校は一週間の短期から借りることが可能なので、短期留学で来る方は仲介業者を通す方が楽ですし、フランス語習得に集中できるのでおすすめです。
ホームステイのメリット
・安心安全
ホームステイの最大のメリットは、何よりも「誰かと一緒に住む安心感」でしょう。
特に留学始めの頃は面倒な行政手続きがあったり、郵便が届かないなどのトラブルがあったりします。
そんな時、フランス人にすぐ助けを求めることができるのは大きなメリットです。
また、近所のおすすめのお店や、行かない方がいい場所などを教えてもらうこともできますしね。
土地勘がなくてもひとまず安心して生活を始められるのは、ホームステイならではのメリットです。
・身軽なスタート
「自分で家を借りる」となると、食器や家電などの生活用品を一から揃えなくてはいけません。
ホームステイの場合、最低限自分の着る服さえあれば身軽に留学を始められるのも魅力の一つです。
「しまった、〇〇を持ってくるのを忘れた!」となっても、ホストファミリーにとりあえず頼ることができます。
特に緊急を要する薬や衛生用品などの場合は、一緒に住んでいる人がいてよかった、と思えるでしょう。
・食事サポート
ホームステイで食事付きプランを選んだ場合、ホストファミリーが毎日朝食や夕食を用意してくれます。
嫌いなものが多かったり、特別なアレルギーがないのであれば、こんなにありがたいシステムはありません。
毎日の食事の時間にホストファミリーと過ごす時間も貴重です。
ファミリーと一緒に過ごす時間を通して、フランスの家庭の文化だったり、フランス語を学ぶことができます。
ホームステイのデメリット
当然のことながら、知らない人、特に生まれ育った文化が全く違う人と一緒に暮らすことは簡単なことではありません。
ホームステイはメリットも大きいですが、その反面デメリットももちろん存在します。
・相性
これはもはや運としか言いようがないですが、もちろんどんなに高いお金を払ってホームステイをしても、皆人間なのでファミリーと根本的に相性が合わないということがあります。
日中は出かけているとしても、毎日少なからず顔を合わせる相手と仲良くなれなければ留学の大きなストレスになります。
仲介業者の紹介の場合、事前にファミリーの人柄が分からないことがほとんどなので、不安な方は条件をつけて探してもらいましょう。
・ハウスルール
フランス人と暮らす場合、日本との文化の違いで悩むこともあります。
例えば、家の中を土足で歩く、などは典型例です。
自分の部屋の中だけは土足厳禁、というルールを作っても、その習慣がなく平気で入ってこられる、なんてこともあります。
ですので、ホームステイの場合は「妥協すること」がかなり大切です。
また、衛生観念の違いも大きく、帰ってきても手を洗わない、こまめに掃除をしない、など細かいことが気になってしまうかもしれません。
どうしても気になってしまうことがあれば、はっきり伝えましょう。
・1人になれない
人によっては自分のプライベートな時間、空間がないとそれがストレスに感じてしまう人もいます。
ですが、誰かと一緒に暮らしていると無理にでも時間を合わせたり、疲れているのに一緒に食事を共にしたり、笑顔を見せようと頑張ってしまうこともありそれが更なるストレスに繋がったりもします。
疲れたなと思ったらはっきりと自分の気持ちを伝えて、そっとしておいてもらいましょう。
優しいファミリーであれば気を配ってくれるはずです。
最後に
ホームステイだけでなく、どんな暮らし方でもメリット・デメリットは出てくるものです。
今回の情報をもとに、自分にあった暮らし方を考えてみてください。
自分にはホームステイが向いているのか、それとも賃貸や学生寮の方が良いのか、判断の材料にしてくださいね。
もし仮に最初の家選びが失敗だったとしても、住む場所を変えればいいだけのことです。
パリに住み始めて「次はここに住んでみたい!」と思うこともあるでしょう。
あまり思い悩まずに、パリで色んな暮らし方を体験してみてください。
