ラトビアという国名を聞いてパッとくる日本人はとても少ないでしょう。
ラトビアとは、ロシアの西側に位置するバルト三国の1つです。
人口は190万人ほどで、国の面積も日本の6分の1と小さな国ではありますが、日本人にはまだ知られていないラトビアに留学する魅力はたくさんあります!
そんなラトビアに留学する魅力も紹介しつつ、今回の記事では、ラトビアで1番大きな大学であるラトビア大学へ正規入学する方法と費用を全て公開していきます!
Contents
【ラトビアに留学するメリット】
- 物価が安い
ヨーロッパと聞くとイギリスやデンマークなどのように物価が高いと思いがちですが、中欧、北欧の方の国々は比較的物価が安いです。
ロシアのすぐ西側、北欧に位置するバルト三国の1つであるラトビアは、ヨーロッパの中でもかなり物価が安いです。
ラトビアの最低月収は€500ほどなので、日本の半分程となります。
アメリカやイギリスに行くと、生活費だけで何十万という高額な出費がかかってきますが、ラトビアであればその半分から3分の1となるので財布に優しい留学先となります。
- 学費が安い
物価が安い=学費も安く設定されています。
学科にもよりますが、今回紹介するラトビア大学の1年間の授業費は、平均€2000〜€3000ほどなので日本の私立大学の3文の1以下となります。
- 英語で授業が受けられる
ラトビアの多くの大学では、英語で受講可能なプログラムが多く設立されていますので、大学では全て英語で生活し、勉強を終えることができます。
- ラトビアで英語は通じる
「ラトビアでは英語は通じるの?」と疑問に思う人も多いかと思いますが、首都のリガでは基本的に英語が通じます。
特に若い世代の人は英語を流暢に話す人が多いです。
ただ、お年寄りや、地方に行くと英語を全く話せない人も多くいるので、もしもラトビアに長く生活するのであればラトビア語を少しは知っておいた方が何かと便利です。
【学費(学資:Bachelor)】
FULL TIME STUDIES Professional and Bachelor degree programmes EU/EEA/Swiss citizens, permanent residence permit holders and their family members Other country citizens EUR EUR Total Per year Total Per year Asian Studies 6600 2200 8640 2880 Business Administration 8100 2700 8910 2970 Biotechnology and bioengineering 7200 2400 9600 3200 Computer Science 8800 2200 8800 2200 Cultural and Social Anthropology 6600 2200 7260 2420 Dentistry 75000 15000 75000 15000 English Philology 8800 2200 11520 2880 French Philology 8800 2200 11520 2880 German Philology 6600 2200 8640 2880 International Economics and Commercial Diplomacy 12000 3000 13200 3300 Industrial Engineering 10000 2500 11000 2750 Modern Language and Business Studies 8800 2200 11520 2880 Optometry 12000 4000 12000 4000 Russian Philology 6600 2200 8640 2880 Medicine 63750 63750 1st year 9750 9750 2nd year 10000 10000 3rd year 10500 10500 4th year 10500 10500 5th year 11000 11000 6th year 12000 12000 University of Latvia HPより引用
ラトビア大学の学費は、EU内に国籍を持つ人か、EU圏外に国籍を持つ人かで大学の授業料が変わってきます。
この記事を見ている方のほとんどは日本人国籍だと思うので、その方は上の表の右側「Other country citizens」の欄を参照にしてください。
歯科学(Dentistry)が年間€15000、薬学(Medicine)が初年度€9750と他のプログラムより軍を抜いて高いですが、それでも日本の大学に入って勉強するよりもかなり安いですね。
そして他のプログラムだと、例えば、経営管理学(Business Administration)が€2970,コンピューターサイエンス学科が年間€2200、英語学科(English Philology)が€2880と、日本の私立大学に比べると3分の1ほどの授業料になります。
【学費(修士:Master)】
Master degree programmes Total Per year Total Per year Baltic Sea Region Studies 4400 2200 6300 3150 Cultural and Social Anthropology 4400 2200 5200 2600 Educational science 2625 2100 4625 3700 English Philology 4400 2200 6300 3150 European Studies and Economic Diplomacy 4700 2350 5170 2585 Epidemiology and Medical Statistics 4800 2400 12000 6000 German Philology 4400 2200 6300 3150 International Business with specialization in Export Management 4700 2350 5170 2585 Optometry 8000 4000 8000 4000 Romance Language and Culture studies 4400 2200 6300 3150 Russian Philology 4400 2200 6300 3150 Technological innovations and design for education 4200 2100 7400 3700 Sports Science 4800 2400 8000 4000 University of Latvia HPより引用
上記の修士プログラムの授業料一覧も、右側の数字を参照としてください。
ラトビア大学で修士を取る場合も、1年間の授業料は学士の授業料とさほど変わりはありません。
修士のプログラムは基本2年なので、学士を専攻するよりもトータルの授業料は2年分減ります。
【生活費】
生活費の大半を占める家賃ですが、ラトビア大学の学生寮に入ると、2人部屋で月€100です。
自分でアパートを借りるとなると、1ベッドルームで€200〜350が平均相場ですが、中心地から離れるだけ家賃は安くなります。
食費は、個人の贅沢の頻度にもよりますが、外食は1人€10もあれば十分に足り、ランチであれば€5ほどです。
基本的に自炊をし、週に1,2度の外食を楽しむのであれば、月々の食費は€150〜200で十分に足ります。
【1年間にかかる費用】
1年間にかかる留学の費用は、自分の入る学科、住居、生活スタイルによってもちろん変わってきますが、1例を上げるとして、ここでは学士過程のコンピューターサイエンス(Computer Science)学を専攻し、大学の寮に住み、自炊を主にするとして計算します。
コンピューターサイエンス(Computer Science)学の1年間の学費=€2200
ラトビア大学の学生寮、月€100×12ヶ月=€1200
食費、月€150×12ヶ月=€1800
1年間にかかる留学費用の合計は、€5200となります。
先にも言った通り、これはただの一例であって、もしも出費をもっと抑えたければ、食費をもっと節約することも可能ですし、外食する頻度が増えれば当然月々の出費もかさみます。
ただ、ラトビアの物価は日本の半分ほどなので、週に1,2度の外食をする程度であれば、無理に節約することなく生活費は安く済ませることができます。
特に、ラトビアの学生寮は月€100なので、この点は学生にとってはとても助かります。
【学士プログラムの出願に必要なもの】
- 高校の卒業証明書、成績証明書、単位修得証明書
- 英語力を証明する資格ーTOEFL IBT 72以上、IELTS 5,5以上、など
上記がどのプログラムにも共通する出願に必要なものです。
この他、プログラムによって追加で必要なものが要求される場合があります。
例えば、コンピューターサイエンス学科に出願する場合は、数学の成績の提示が必要。
英語力を証明する資格についての詳細は下記のリンクより、ラトビア大学のウェブサイトで確認してください。
https://www.lu.lv/en/gribustudet/arzemju-studentiem-eng/degree/language/
【修士プログラムの出願に必要なもの】
- 学士、又は修士を修了した証明
- 英語力を証明する資格ーTOEFL IBT 72以上、IELTS 5,5以上、など
修士過程の英語学科(English Philology)に出願する場合は、上記の英語力よりも高いスコアの提示が求められます。
英語力を証明する資格についての詳細は下記のリンクより、ラトビア大学のウェブサイトで確認してください。
https://www.lu.lv/en/gribustudet/arzemju-studentiem-eng/degree/language/
【出願から合格までの流れ】
1,必要書類の準備
2,オンラインで出願に必要な書類を提出
オンラインで出願後、出願費用として€141がかかります。
オンラインでの出願が終わると、Recognition of Diploma(卒業証明書の認証)というプロセスに移ります。
ラトビアでは、大学に入学するのに提出した卒業証明書をAIC(Academic Information Center)という機関に送り、そこで卒業証明書がラトビアの基準に至るかどうかを認証してもらわなくてはいけません。
このプロセスは大学側が全て行ってくれますが、この認証のプロセスは4〜6週間かかります。
そして、この認証が無いとと大学への入学が認められないので、オンラインでの出願が終わってから入学が確定するまで4〜6週間ほどかかります。
補足:
ラトビア大学は入試が無く、書類審査のみとなります。
日本の大学は入試が重要視されますが、海外では入ることよりも、入ってからの学業の過程にウェイトが置かれますので、ラトビア大学みたいに書類審査だけで合否が決まる大学が多くあります。
【最後に】
日本人にはまだまだ認知度が低いラトビアという国ですが、生活費、学費の安さと教育の質の良さを求めて海外から多くの留学生が集まります。
今回の記事で紹介したラトビア大学がラトビアで1番大きな大学となり、多くの英語で受講可能なプログラムが開講されていますが、この他の大学にも英語で受けられるプログラムは多くあります。
「海外の大学に入りたいが留学費が高くて経済的に厳しい方」「日本人が少ない国に留学したい方」「生活費が安く住むヨーロッパに住みたい方」は、ぜひラトビアの大学に留学することをおすすめします!
ラトビアの学生ビザの取得方法、現地学生の生活の様子などは、これから少しずつこのサイトでアップしていきますので乞うご期待を!

KAI(World Map Japan 代表、マーケティング担当、ライター)
在住国:現在エストニア在住、過去カナダに5年間在住
海外歴:7年
今までに訪れた国:32カ国
話す言語:英語、スペイン語、エストニア語(勉強中)
資格:英検1級、TOEIC940
ひとこと:世界各国の全ての情報がこのサイトで閲覧できるよう日々活動していますので、どうぞ宜しくお願いします!