トルコ料理は、フランス、中華と並んで世界三大料理と言われているのをご存知ですか?
オリーブオイル、香辛料、羊肉、ヨーグルトなど、アジアとヨーロッパの食文化を融合した多彩な材料で作られるのが特徴です。
これは歴史の中でトルコ民族が移動し、オスマン帝国として領土を広げてきた背景があるからです。
また、肉のほかに海産物や豆類、野菜も多く使われ、トルコ料理の種類はとても幅広いのです。
ちなみに現地ではお肉も野菜も海産物もとっても美味しいんです!
素材の味が濃くて新鮮。羊肉も食べやすいので、苦手な方もチャレンジしてほしいです。
ここでは、有名なものからあまり知られていないものまで、特に現地に行ったらぜひ食べてほしいおすすめトルコグルメをご紹介します!
Contents
ケバブ(kebap)
出ました!
日本でもお店や屋台で売られているので、トルコ料理の中では1番有名かもしれませんね。
本来は肉、魚、野菜をローストした料理を意味しますが、一般的にトルコでケバブといえば「焼肉料理」として通じています。
私が現地で出会った、特に食べてほしいケバブは以下の3つ!
イスケンデルケバブ(İskender kebabı)
柔らかいパンの上に焼いた薄切り肉(羊または牛)を乗せ、スパイスと混ぜたトマトソース、バター、そしてにんにくの効いたヨーグルトソースが上からたっぷりかかった料理です。
味が染み込んだパンと柔らかいお肉で食べ応えはあるのですが、ヨーグルトとスパイスの酸味、爽やかさでさっぱりとした後味を楽しめます。
※写真は違うケバブ料理です。もっとたくさんのヨーグルト、トマトソースがかかっています。
アダナケバブ(Adana kebabı)
肉(羊または牛)を包丁で叩いて挽肉にし、にんにくやスパイスと混ぜて鉄串に刺し、ローストした料理。
焼き鳥のつくねのイメージがわかりやすいでしょうか。
スパイスのおかげでピリ辛なことが多く、また弾力があるので、がっつりお肉を食べてる!という満足感があります。
付け合わせにはローストした野菜やヨーグルトディップが添えられることもあります。
パトゥルジャンケバブ(patlıcan kebabı)
太めの輪切りにしたナスと、にんにくやスパイスと混ぜた肉だんご(羊または牛)を交互に鉄串に刺し、じっくりとローストした料理。
トルコのナスは大きくて肉厚で、特に旬の夏〜秋はとっても美味しいんです。
ナスの中に肉詰めしたバージョンもありますが、どちらも旨味たっぷりで柔らかくなったナスのジューシーな食感が楽しめます。
マントゥ(mantı)
1番好きなトルコ料理は?と聞かれると私はこちらを答えます!
「トルコ風水餃子」「トルコ風ラビオリ」と例えられることもあるとおり、小麦粉でできた生地に具材を詰めて、茹でたり蒸したりしてできる料理です。
トルコだけでなく、中央アジアや中東のほかの国でも似た料理があります。
トルコのマントゥは一般的に、スパイスで味付けした挽肉(羊または牛)を詰めた小さな餃子を茹であげて器に盛り、上からにんにくを混ぜたヨーグルトソース、溶かしバター、少量のトマトペースト、スパイスをかけていただきます。
地方や家庭によってレシピの違いはありますが、もちもちとしたジューシーな餃子と爽やかなヨーグルト、香ばしいバターとにんにく、スパイスの香りが合わさった絶妙な一品です。
家庭で生地から作ることもあれば、冷凍の餃子でお手軽に調理することもできます。
ラフマジュン(lahmacun)
トルコやほかの中東の国で食べられている、薄焼きピザのような料理です。
ピザといってもチーズやサラミがのっているわけではありませんが、どちらかと言うとこのラフマジュンも、ファーストフード的な立ち位置です。
薄くて丸いパン生地の上に、牛や羊の挽肉、細かく刻んだ玉ねぎやピーマン、トマトなどの野菜、トマトペースト、にんにく、スパイスなどの具材を、まんべんなく薄く広げます。
カリッとするまで生地を焼き上げたら、その上に生の薄切りトマトや玉ねぎ、レタスなど新鮮な野菜を乗せ、レモンをしぼり、生地で野菜をくるっと包んでいただきます。
少しピリ辛なお肉中心の生地と、上に乗せた野菜、そしてレモンの味がとてもよく合います。
上に乗せる野菜はお好みですが、生地を丸めて一緒に食べるほうがより楽しめると思います。
チーキョフテ(çiğ köfte)
これは日本のトルコ料理レストランでも私はお見かけしたことがありません…。
あればぜひもう一度食べたい、それほど衝撃的な料理です。
直訳すれば「生の肉だんご」。
生肉!?となりそうですが、現在は衛生上の理由で肉は使われません。
ブルグルという穀物、トマトペースト、唐辛子、青ネギ、スパイス、オリーブオイルなどを混ぜ、だんご状にした料理です。
焼かずに生でいただくものなので、食感は焼く前のクッキー生地のような感じでしょうか…。
このだんごをレタスやルッコラなどの野菜で包んだり、トルティーヤのような薄いパンに包んで食べます。
お好みで辛いソース、レモンをかけることもあります。
お店や地方によってはかなり辛いことも。
生の具材をそのまま食べると聞くと身構えてしまいそうですが、辛くてクセになる味で、一度ハマるとやみつきになります。
個人的にはパンで包んだほうが食べやすいと思います。
タントゥーニ(tantuni)
こちらも日本では見かけたことがありません…というよりトルコ国内でもメルシンという都市の名物なので、あまり頻繁に食べられるものではないかもしれませんね。
けれど、イスタンブールなどの都市にはお店もあるので、現地に行ったら食べてみてほしいおすすめ料理です。
鉄鍋でしっかり炒められた細切り肉(羊または牛または鶏)、玉ねぎやトマト、パセリ、にんにく、スパイスを、トルティーヤのような薄いパンに包んでいただきます。
お好みでレモンをしぼることもあります。
普通のラップサンドのような見た目ですが、味が染み込んだパン、ピリ辛な具材(少し塩辛めの味付けです)、お肉の脂がマッチして、食べ応えは抜群。
スパイスが多く使われているので、エスニックな味を存分に楽しめます。
ミディエ・ドルマス(midye dolması)
ムール貝の1つ1つに、ハーブ、スパイスを混ぜて作られたピラフを詰め、炊きあげた料理。
現地では道端の屋台でたくさん売られているのを見ることができます。
はじめは「屋台でムール貝!?」と驚かれるかもしれませんが、開いた貝殻にレモンをしぼり、ハーブの効いたピラフとぷりぷりの貝の身を一気に食べると、何個でもいけてしまいます。
貝の出汁がピラフと混ざって味わい深く、ビールにも合います。
貝殻から直接食べる手軽さもあって、歩きながら何個も食べて楽しむのがおすすめです。
ウスラック・ハンブルゲル(ıslak hamburger)
直訳すると「濡れハンバーガー」!
B級グルメのファーストフードですが、あなどってはいけません。
牛肉パティのみをバンズで挟んだシンプルなハンバーガーを、スパイスと混ぜたトマトソースにくぐらせた料理です。
見た目はずっしりと湿っています。
食べるのに躊躇するかもしれませんが、しっとり柔らかい食感、トマトソースの甘めの味付け、味が染み込んだバンズとパティの美味しさに驚きます。
一般的には小ぶりなサイズのバーガーなので、気づけば2つ目に手を出してしまうかも。お酒のシメにもいいですね。
キュネフェ(künefe)
こちらはデザート!
小麦粉を細麺状に固めた生地の中にチーズを挟んで焼き上げ、上から砕いたピスタチオ、甘〜いシロップをかけて食べます。
パリパリの生地がひたひたになるくらいたくさんシロップがかかっていますが、切るとトロッとチーズが流れ、一緒に食べると甘じょっぱさを楽しむことができます。
出来たてのアツアツが食べれるとなお良しですね。
トルコのスイーツはシロップ漬けのものも多く、甘すぎる!と感じることもありますが、このキュネフェは食べやすいです。
上にカイマックというクリームのような乳製品が添えられているバージョンもあり、そちらはより濃い、マイルドな一品になっています。
最後に
トルコにはまだまだ美味しい料理があり、今回ご紹介できなかったものもたくさんあります。
現地に行ったらいろいろなものを食べてみて、お気に入りを見つけてくださいね!

小さな頃から旅行が大好き!たくさん海外に行きたい!と思い、高校時代にイギリスやアメリカに短期留学。大学でトルコ共和国に留学し、語学学校を経て現地の大学に通う。
現在は旅行を我慢しながら、トルコ語や英語を忘れてしまわないように日々勉強中…。
映画鑑賞やおしゃれなお店を巡るのも好き。