フィリピン

『僕の人生を360度変えた』フィリピン・イロイロ市での英語留学&ボランティア活動記録

どうも、当サイトワールドマップを運営しています代表のKAIです!

少し前の話になってしまいますが、僕は2015年にフィリピンのイロイロ市というところに3ヶ月間留学をしていました。

現在ではエストニアという国に腰を下ろした僕ですが、これまで世界を転々と飛び回り、カナダで働いたり、ニュージーランドで働いたり、コロンビアで英語を教えてみたりとアクティブな海外生活を送ってきましたが、実はフィリピン留学というのが、僕が生まれて初めて1人で日本を離れ海外生活を送った場所です。

今回の記事のタイトル→『僕の人生を360度変えた』フィリピン・イロイロ市での英語留学&ボランティア活動記録、と見ると少し大袈裟なように聞こえてしまうかもしれませんが、僕の中ではフィリピンが僕の価値観を変えた、もっとカジュアルに、ポジティブに言えば、「僕の今までの価値観をぶっ壊した」と言っても本当に過言ではなく、もしも僕があの時フィリピンに留学に行っていなければ僕のその後の人生は全く変わっていたと言い切ることができます。

実際に僕がフィリピンへ留学したのは2015年とかなり前、2020年からのパンデミックもあり現在のフィリピンの状況はかなり違っているでしょうが、あくまでも僕のフィリピンでの活動・体験記録として当サイトに残しておきたいと思い執筆に至りました。

フィリピン留学と一つに言っても、人それぞれ全く違った経験を得られるのが留学の醍醐味でもあるので、何が正しい経験かなんて存在しません。

是非ともフィリピン留学がその後の人生に多大な影響を及ぼした、1人の日本男児の経験談として楽しんでこの記事を読んでいただければ幸いです。

よろしくお願いします。

【初めに】僕が留学をしていた場所『NGO団体 LOOB』

まず初めに、僕がフィリピン留学をした場所はフィリピン・イロイロ市で活動をしているNGO団体LOOBという組織です。

このLOOBという団体は、日本人の女性とフィリピン人の男性の夫婦が経営しているのですが、この団体が現地のゴミ山や、教育を受けられない貧困層に位置付けられるローカルの人々を助けようと日々活動していて、その活動の一環として日本人の学生などを受け入れてボランティアの機会を設けたり、日本で支援金を募ったり、また僕の参加した英語学習のプログラムも現地の大学と提携して運営しています。

ここのLOOBという団体は、語学プログラムのみを運営している語学学校ではないので、ここに留学にやってくる来る日本人の方は基本的に下記のような3パターンに分かれられます。

1、まず大学などの国際サークルで団体として現地のプロジェクトに参加しに来る

2、またはスタッフとして実際に働きに来る

3、英語の勉強+ボランティアの目的で英語留学に来る

僕は、この中でパターン3に属し、英語勉強+ボランティア活動というプログラムに3ヶ月参加しました。

 

NGO団体LOOB

下記が僕の留学をしていたLOOBの公式ウェブサイトです。

https://www.loobinc.com/index.html

現在はパンデミックの影響によりオンラインでの英語プログラムなどを提供しているようですが、パンデミックが落ち着き次第、また今まで通り現地での留学プログラムを開催する予定のようです。

興味のある方はチェックしてみてください!

 

フィリピン留学中の僕の1日のスケジュール

僕の参加していたプログラム『英語勉強+ボランティア活動』の1日のスケジールをここで紹介したいと思います。

<平日の日程>

8am:朝食

8:30am:学校に向かう

9am〜12:00pm:午前の授業(マンツー)

12:00pm〜1pm:ランチ休憩

1pm〜3pm:午後の授業(マンツー)

3pm:ボランティアへ向かう

3:30pm〜6pm:ボランティア活動

6:30pm:帰宅

7pm:夕食

8pm:シャワー

9pm~11pm:自習勉強

11:30pm:就寝

上記のスケジュールが僕の一般的な平日の過ごし方でした。

フィリピン留学の魅力と言えば、何と言っても格安でマンツーマンの授業が受けられるところなので、そこは他の語学学校同様に、LOOBでもみっちり1日5時間というマンツーマンレッスンを毎日こなしていました。

 

<週末の日程>

週末のスケジュールは時期などによってかなり異なりますが、僕の留学していた期間は、基本的に日曜日はオフで、土曜日はよく他の町へボランティア活動に出かけたりし、忙しい時は1日がかりでした。

 

バンブーハウスでのホームステイ

僕の参加していた『英語勉強+ボランティア活動』のプログラムでは、最初のプログラム初めの1週間、現地のフィリピン人の家庭にホームステイをするという日程が組まれていました。

よくカナダでも、アメリカでも海外に留学に行った際は、多くの人がホームステイを通して現地の人々の生活や文化を学んだりしますが、フィリピンでも留学する学校や団体によってはホームステイを体験することができます。

しかし、ここLOOBに留学に来る学生が体験できるフィリピンのホームステイとは、他のいわゆる先進国という国での豪華なホームステイとは一味違く、バンブーハウス(竹で作られた家)に住むフィリピン人一家の元にお世話になります。

東京育ちの僕にとっては、今までの人生で一番カルチャーショックを受けた1週間となったので、いくつか僕がこのフィリピンでのホームステイを通して経験したカルチャーショックというものをリストにして紹介したいと思います。

  • 調理、洗濯、お風呂は全て井戸水
  • お風呂にはバスタブなど存在しなく、パンプ式の井戸から水をバケツに汲み、水を小さなオケですくって浴びるバケツシャワー
  • お風呂、トイレは隙間だらけの簡易的に作られたスペースなので、よくゴキブリを片目にシャワーを浴びた
  • 鶏肉は鶏を生きたまま買ってきてキッチンで1から調理
  • 鶏肉の骨は犬に与え、調理中に出た野菜の皮や食べれない部分、食事の残り物などは全て地面に放り捨てて自然に返す

などなど、上記は僕の経験したカルチャーショックのほんの一部分でしかないのですが、決してこれらはネガティブなものではありません!

確かに、ホームステイの始まった最初の2、3日は、日本の生活からかけ離れすぎたフィリピンの生活というのに戸惑いを隠せず、ホームシックにもなり、当時の僕は英語もほとんど喋れなかったので家族とのコミュニケーションも大変で、正直帰りたいと心底思っていました。

しかし、そんな中徐々に周りに目を向けてみると、そこには様々な素晴らしい光景、経験がありました。

ホームステイ・マザーの作ってくれる家庭料理はとても美味しく、それに僕はゲストということでいつも一番美味しい部分の鶏肉や、食事を一番最初に食べさせてくれました。

必ず僕が食事をしていると、「これは美味しい?」「何か食べたいものはある?」など常に僕のことを考えてくれ、ホームステイ・マザーが朝5時に起床し、わざわざ僕の好きなパンを朝食用に買いに行ってくれていると知った時は、本当に感謝の気持ちしかありませんでした。

カルチャーショックというのは、良い意味で言えば、自分の知らなかったことを知って経験ができたということで、僕にとってはその経験が貴重なものとなりましたし、また、僕が一番感謝しているのが、こういった人の暖かさというのを感じることができたことです。

 

↓ホームステイ先へ向かう道

 

一日5時間のプライベートレッスン

フィリピン留学の醍醐味と言えば、やはり安価な授業料で受けられるマンツーマンレッスン!

もちろん、僕もこの機会を求めてフィリピン留学を決断したわけですが、ここでは僕の受けていたマンツーマンレッスンの様子について少し紹介したいと思います。

スピーキング重視のレッスン

日本人の特徴としては、英語の読み書きはできるが、話せない!ですよね?

フィリピン留学に来る方の多くは、英語初心者の人が大幅なレベルアップを目的にくるパターンが多く、僕もその1人でした。

まずは「話せないとコミュニケーションが取れない」ということで、僕を含め多くの日本人留学生も、とにかく文法の勉強よりもスピーキング重視のレッスンを受けていました。

スピーキングの上達に欠かせないのが、とにかく話しまくることです!

シンプルですが、これが最も効率的で、現実的な道です。

と言うわけで、僕は毎日5時間、ひたすら先生とマンツーマンで話し続けていました。

5時間とにかく話し続けると言うのは、僕の思っていたよりもかなり時間が経つのが遅く感じ、特に当初の僕はほとんど英語を話すことができなかったので、1分の間に何回つっかえて何回単語が出てこなく行き詰まったことか。。。

そのなことをとにかく5時間やり続けました。

ずっとフリートークだと話すネタが本当になくなるので、たまには文法を勉強してみたり、先生が話すトピックをリストにしてひたすら興味のない話題についても話してみたり、などなど色々なことを試行錯誤しながら毎日必死で5時間話し続けることを目標に日々を過ごしていました。

 

フィリピンの文化を学ぶフィールドトリップ

↑写真は、フィールドトリップで訪れたフィリピンのお墓

 

午後の授業では、週に1回、フィリピンの文化を学ぶという目的の元、これまた先生とマンツーマンでフィールドトリップに出る機会がありました。

毎日5時間教室の中で拙い英語を話し続けると言うのは、正直英語を全然話せない僕にとってはかなり過酷なことだったので、僕にとってはこのフィールドトリップは毎週の息抜きみたいなものでした。

まずは英語の授業を受けていた大学内の散策から始まり、フィリピンの墓地に見学に行ったり、フィリピンで有名な食べ物やマーケットに行ってみたり、色々なことを教えてもらいながら、実際の外の世界でスピーキングの練習もできたので僕はこのフィールドトリップの時間が一番好きでした。

 

ゴミ山での発見と現実

僕が一番チョックを受けたのは、ゴミ山(Smokey Mountain)を自分の目で見た時でした。

冒頭でも少し触れましたが、LOOBという団体は貧困に苦しむ現地のフィリピン人、特にイロイロのゴミ山周辺に住む人の生活を助ける支援活動をしているので、LOOBに留学をしに来た学生はゴミ山の見学とこのゴミの問題を改善するにはどうしたら良いのかという学習セミナーを受けることができ、僕もそれに参加しました。

ゴミ山を一周しながら実際にゴミの上で働く人たちを目の当たりにした時は、その衝撃に言葉を失ったことを今でも良く覚えています。

日本では考えられないような光景が至る所にありましたが、一番は衛生面の問題です。

ゴミ山で働く人たちはフィリピンの貧困層にあたるので、彼らはきちんとマスクや手袋などを持たず、素手でゴミを取り分けたり、お金になるようなアルミやプラスティックのゴミを拾っていますし、何よりもゴミ山で働く人たちの子供が遊んでいたりするのですが、その遊んでいる子供たちが裸足でゴミの上を駆け回り、ガラスの破片なども気にせずに素足で歩く様子は、日本という国で育った僕にとっては衝撃の一言でした。

日本人であれば靴というのは日常の必需品で、学校用の靴、ランニング用の靴、仕事用の靴、雨用の靴など何足もの靴を当たり前のように所持して暮らしていますが、フィリピンの貧困層の子供たちは靴の一足すらも買うことができないのは、まさにカルチャーショックでした。

 

↓下記の写真は、ゴミ山を一周回った後にゴミの区別について学んだセミナーの様子です。

 

フィリピンの子供たちとの関わり

僕の参加していた『英語勉強+ボランティア活動』のプログラムでは、英語の授業が終わり午後の3時半頃からゴミ山のすぐ側にある、LOOBが建てた学童所で子供たちに英語や日本の文化を教えるというボランティア活動をしていました。

毎日学校終わりの現地のフィリピンの子供たちが、多い日は20人〜30人ほど学童に遊びに来て、毎日クタクタになるほど現地の子供達と遊んでいたのは今でも貴重だと思える時間です。

この学童の時間は、日本人の留学生が現地の子供に英語や日本の文化を教えるというのが本来の目的なのですが、当時留学したばかりの僕は英語がほとんどできない状況だったので、ある意味こちらが何かを教えるというよりは、彼らから教わることの方が多かったです。

フィリピンの子供達との関わりを通して学んだことはとてもたくさんあるのですが、僕のその後の人生を大きく変えることになった一つの学びは、貧困層に住む子供であっても、言語が同じでない子供であっても、子供たちの作る笑顔というのは世界のどこにいても同じだということです。

それまで日本人しか知らなかった僕は、フィリピンの子供たちが眩しすぎるぐらいの笑顔で毎日を楽しんでいる姿に心を打たれました。

 

人との関わりの大切さ

近年の日本では、特に都心を中心に人との関わりというのがとても少なくなっているように思えます。

学校では知らない人とは口を聞かないようにと教えられて育ち、近所との交流も少なくなり、最近では安全のためにとアパートやマンションに入居しても自分の苗字をドアやポストに貼らないような家庭がとても多くなりました。

フィリピンでは近所付き合いというのはとても大事で、自分の住んでいるエリアで知らない人はいないほどです。

日本でも地方に行くとまだそういった近所付き合いを大切にするところもあるのでしょうが、日本の都心から来た僕には、人との関わりを大切にするフィリピン人の、人に対する態度というのがとても温かく感じられ、あらためて人との関わりの大切さを実感しました。

 

教育の重要性を痛感

僕はフィリピン留学を終えた後にカナダのバンクーバーで幼児教育を勉強し、カナダで幼児教育者としてこれまで働いてきました。

僕が幼児教育の道を選んだきっかけというのが、紛れもなくフィリピンの子供達の影響です。

3ヶ月間という留学期間、彼らと毎日を過ごす中で、自分の英語力の無力さを実感したのは言うまでもないですが、それよりも自分の教育に関する知識の無知さに痛感しました。

日本の義務教育、高等教育の中で教育学というものを学ぶことができなかったのは、単に言い訳であり、自分がこのまま子供の発育に最も重要である教育というものに無知なまま歳を取っていくことは耐え難く、幼児教育の進んだカナダで教育学を専攻することにしたのです。

 

【最後に】

ここまでこの記事を読んでくださった方、本当にありがとうございます。

フィリピン留学と一概にいっても、一人一人留学を通して得るものというは全く異なってきますので、あくまでも1人の日本人の体験談として受け取ってもらえれば光栄です。

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