インドネシアの首都はジャカルタ!!ではあるものの、観光で強いバリ島に押されがち。
むしろバリ国!?とさえ思われている節があることは否定できません…しかし、バリ、ジャカルタ以外にも注目してほしい観光名所、都市はたくさんあるのです。
今回は7年のインドネシア在住歴で訪れた島、都市、名所をランキング形式でまとめてみました。
旅の醍醐味と言えば名所めぐりはもちろん、人との出会い。
ここでは、実際に訪れたエピソードに交えて厳選したインドネシア14のお勧めスポットを紹介します。
Contents
第14位 ロンボク島
マリンスポーツで有名なロンボク。バリ島に似た印象もありますが、それほど観光感が強くなく、素朴な印象です。
訪問の主な目的としてはスキューバーダイビング。
ジャワ島近郊の海はほとんどが濁っていますが、ロンボクまで出向くとかなり澄んでいるため、ここで観光ついでにスキューバーダイビング免許の初級であるオープンウォーターを取得人も多いです。
もし旅程にダイビングを組み込むのであれば、飛行機に搭乗できる時間の計算が必要です。
中でも水中での事故は大事に繋がりやすいので、要注意です。
第13位 カリマンタン島
本当に実現可能なのかは未だ定かではありませんが、2024年にジャカルタから都が移される予定とされているカリマンタン。
非常に街並みが整っていて、インドネシアにしては道路もきれいに整備され、ごみが少ない印象の街です。
到着後に「本当にインドネシア国内なのか!?」と疑うほど。
赤道が通る島で、北緯0度のポンティアナックにはモニュメントがあります。
来訪者には即日で来訪証明書が発行されます。
ちなみに地球の自転の遠心力の関係で体重が軽くなるらしい噂を聞いて体重計を持ち込んだものの、変化はありませんでした。
卵が立つ、水を流すときに渦を巻かずに垂直に水が落ちる、はきちんと実験できるように用意してあり、噂は本当でした。
また、大きなコーヒー会社のプランテーションがあります。
様々な種類のコーヒーの実が木になっているところから焙煎される前の生の白いコーヒー豆の状態まで、日本に暮らしているだけでは知りないコーヒーの背景を知ることができる場所です。
他にはオランウータンの保護施設などもあります。
第12位 スマトラ島
ピンクの車体の乗り合いバス、強面の割にノリがファンキーな印象のスマトラ。
インドネシアの中でも、特にスマトラ島は石油資源が豊富なことから不幸なことにパレンバン落下傘部隊など第2次世界大戦と縁の深い場所でもあります。
よって戦争にまつわる防空壕や要塞が多い土地です。
もちろん、島内各地に当時使われていた防空豪が点在しています。
もし、沖縄へ行ったことがなく、さほど勉強が得意ではなかったのであれば、これを機に近代の日本史・世界史を自分なりに勉強してみるといいでしょう。
「ここは怪我人や病人を看護する場所、ここはなくなった人を川へ流す穴…」とガイドから説明を受けながら神妙な面持ちで旅人一同で豪を回っていると、ゴージャスな衣装をまとったカップルとカメラマンに遭遇。話を聞いてみると、結婚式の記念撮影中とのことで、衝撃。
「え、、、ここ防空壕だよ!?なんで!??」の問いには破顔しながら「セレモニーだから!」の答えに、私以外の日本人2名も唖然。
冠婚葬祭=全て人生の大きな儀式…だよね!わかる!いやいや!!んなこたない!確かにそうだけど、けど…!!理解が追い付かない…まさに異文化。日本では考えられないスケール感の大らかさですよね。
ぜひ、日本・世界の歴史を勉強しつつ、人との出会いを楽しめるスマトラへ行ってみてください。
第11位 バリ島クサンバ塩田
古くからの製法、海水を含んだ砂を天日干しにして塩を取り出す塩田を抱えるクサンバ。
ジャカルタでもおなじみの高級なクサンバの塩は、現地に出向くと破格で大量に入手できます。
もちろん、大袋で不純物を取り切れていないために安価であるのですが、それでも大満足なクオリティのクサンバ塩田の塩。
精製塩では得られない旨味、栄養素を含む塩であり、インドネシアに住む日本人からは根強い支持がある塩です。
大量に購入してスーツケースに詰めると、違法な薬と疑われることもあるらしいので、ご注意を。
第10位 ジャワ島タマンミニ
インドネシア各地の特徴をギュギュっと凝縮して表現されているので、ここへ行けばインドネシア理解を深めることができるテーマパークです。
また、インドネシアに生息する動物、爬虫類、昆虫などを展示されているブースもあるため、小さなお子さん連れでも十分に楽しめます。
一番の目玉はコモド島に生息するコモドドラゴンです。
展示物は少し古いものの、インドネシア各地の婚礼衣装展示も見どころの一つです。
鳥の羽の王冠の中には鳥の巣と鳥がちょこんと乗った衣装を前に「まさかこんな衣装って…」と思っていた翌年。
偶然にも旅先で式を挙げているカップルが同じ装いだったことは今でも衝撃的な思い出です(鳥は載っていませんでしたが)。
また、時期によってはパプア館にコテカという民族衣装(金隠しのみ)を付けたスタッフがいたり、民族楽器のガムランやアンクロンを使ったイベントを行っていたりすることがあります。
敷地内が広いので、バイクタクシーで回るか、何度も通ってみるといいでしょう。
第9位 ジャワ島ジャカルタ・ラグナン動物園
「今日はどこへ行こう?」と思い立った時に気軽に行けるのがラグナン動物園です。
車を使わなくても、アンコタ(乗り合いのミニバス)やメトロミニなどの路線バスを乗り継いで行くこともできますし、トランスジャカルタ(一番安心・安全なバス)のバス停もあります。
とにかく広い。次の動物までが遠い。徒歩での移動が多く、暑さもあり、すぐにばててしまいます。
アクセスが良く入場料も日本円で数十円と破格なこともあり、とにかくいつも人でごった返しているため、人ごみに弱い人も辛いかもしれません。
園内で購入もできますが、必要な時にすぐ水分補給できるよう、飲み物を持参しておくと安心です。
歩いて回るには大変なので、バイクタクシーも走っています。自家用車/2輪の乗り入れはできません。
第8位 ジャワ島ボゴール・タマンサファリ
自家用車で園内を回ることができる本格的なサファリパークです。
園内は、ほとんどの動物が放し飼い状態であるため、動物たちの自然な姿を垣間見ることができます。
スマトラトラやライオンなどの猛獣も放し飼いなので、迫力は抜群。
大人しい動物には、自家用車であれば餌やりをすることも可能です。
一応、“ジャカルタから日帰りできる”ことが売り文句とされているようですが、実際には行き返り共に渋滞がひどく、深夜出発・深夜着でなければ難しく、途中で1泊した方が無理なく滞在できます。
第7位 バリ島ウルワツ寺院
バリ島について検索すると必ずと言っていいほど出てくる断崖絶壁にちょこんとそびえる寺院と水平線に沈もうとする夕日。
これが夕日の絶景ポイントとして名高いウルワツ寺院です。
腰巻を付けた半裸の男たちが両掌をひらひらさせながら挙げ、「チャッチャッチャッチャッチャ♪」とリズミカルに歌うケチャダンス。
バリの街中で見られるケチャよりも観光向けにアレンジされているため、飽きずに楽しむことができるでしょう。
ただし、女性が露出度の高い格好で入場することはできません。
うっかり短パンキャミソールで訪れた時には、身に巻き付けるサロンを購入する必要があります。
第6位 ジャワ島クバヨランバル・パサールマイスティック
インドネシア各地でつくられたバティック(ろうけつ染め)、イカット(織物)、ソンケット(金糸や銀糸を使った高級織物)がお手頃価格で購入できる市場です。
観光地ではないので、インドネシア語か英語が話せた方が無難です。
元々、雰囲気が沖縄の紅型に似ているバティック。
仕立てまでしてくれる店も多いため、お手頃に好みの文様の布をそのまま仕立てに出すことも可能です。
ただ、画像を見せても日本人が好むデザイン通りに仕立ててくれるとは限らないので、仕立て屋の選定も重要です。
第5位 バリ島ウブド・モンキーフォレスト
アタ細工のバッグやかご、釣りをする猫や蓮の傘をもつカエルの置物、針金細工のバジャイ、貝細工など、最近日本でもよく目にするようになったバリ雑貨。雑貨好きにはまるで天国のような道がどこまでも続きます。
価格は日本と同等から10分の1と、お宝いっぱいのモンキーフォレストです。
中には日本の企業と提携して経営されている店もあり、日本人好みの現地の品が集められたセレクトショップも。
また、現地在住の日本人がプロデュースしているクサンバの塩と石鹸の店KOU、バティックなどの布製品屋SISIなどがあります。
また、少し郊外を走るとライステラスと呼ばれる棚田も。
第4位 ジャワ島ジョグジャカルタ
古都であるため、歴史的建築物が多く存在するジョグジャカルタ。
ユネスコの世界遺産登録されているプランバナン・ボロブドゥール、水の宮殿タマンサリ、博物館としても楽しめるクラトン(スルタン王宮)、工芸品やお土産物が手頃な値段で手に入るマリオボロ通り、ブリンハルジョ市場、少し遠出をすれば手書きバティックの体験をさせてくれる工房そしてバティック博物館もあります。
テキスタイル好きであればここは欠かせません。
バティックと言っても、それぞれの地方によって代表的な文様があり、それを一つとっても様々な意味を持っています。
インドネシア語にはなりますが、ガイドが無料でついてくれ、尋ねると一つ一つの質問に丁寧に答えてくれます。
かなり細かな質問にも熱心に答えてくれ、インドネシアでありがちな知ったかぶりや「わからない」の返答がなかったので、よく勉強されている方がガイドとなっているようです。
また、メインストリートでは、アンクロンと呼ばれる民族楽器を使った路上ライブを行われていることも。
そして勉学にも向いた都市であるため、語学学校も多く、短期滞在でも受講可能なコースを開講している学校もあります。
私は日本からの派遣元から指定されていた語学学校“Alam Bahasa”に3週間通いました。
日本人が少なく、先生方の指導力が総じて高い上に、受講は平日のみやこの日は集中的に〇コマ、この日は少なめになど柔軟に対応してくれます。
観光だけではない滞在、そしてのんびりとした滞在を望むのであれば、こじんまりとした街にインドネシアの良さがギュッと凝縮されたジョグジャカルタがお勧めです。
第3位 ラジャアンパット諸島
乗り継ぎは船も含めて複数回、最終的には体重や荷物の重さが左右偏らないようにバランスをとる必要がある8人乗りの小型ジェットで入島するほどの秘境。
ジャカルタから日本へは7時間のフライトに対し、インドネシア国内で8時間のフライト、ラジャアンパットです。
しかし、さすが秘境なだけあって、海の透明度がとにかく高い。
そして、たくさんの魚、サンゴ。
海の中がとても深くて広いはずなのに、どこを見ても魚、サンゴ、海藻、魚、魚、サンゴ。
そして、たくさんいるにも関わらず、きれいに列を作り素早く通りすがっていっている…はずなのですが、その魚列が長くて目の前・横・頭上をしばらく魚と共に泳ぐ、そんな海中。かと思えば、少し大きな魚の群れが急に表われ小さな魚の群れを襲撃。
静かに、でも目まぐるしく形を変える魚の群れ。
もちろん、バリやスラウェシなどほかでは見られない珍しい種もうじゃうじゃ。海は広いはずなのに常に大渋滞。
ダイバーの間では“奇跡の海”と呼ばれており、世界中のダイバーがラジャアンパットを訪れるのだとか。
海中がこんなにも大混雑しているので、もちろんシュノーケルや海を眺めるだけでも十分楽しむことができます。
第2位 スラウェシ島タナトラジャ
死ぬことについて深く考えさせられる大地、スラウェシ。
島の内陸にあるため、空港がある都市からはバスを乗り継いで半日かかります。
それでも訪れる価値のある場所、そしていつか再訪したい場所でもあります。
死ぬことは、お別れで、寂しく悲しいことで、終わることであったのですが、それは日本人としての価値観によるものでした。
ミイラが存在する村、亡くなってから何年もかけて葬儀という儀式のためにお金を貯めて人生の新たな門出を祝う価値観、そして亡くなってから数十年後に牛や豚などの生き物を絞めて盛大に行われる葬式、死者を乗せて川を渡れるように、また生は川を渡ってやってくるとデザインされた船型の屋根を持つトンコナンや生前から用意する死者のためのタウタウ人形…衝撃的な街でした。
また、訪れた洞窟には人骨がゴロゴロ転がっていたのですが、それが怖くない不思議。
もしかすると、人は死ぬと生きる世界がただお隣の世界に移るだけ、なのかもしれないと思える場所です。
生死感が変わる場所=インドとはよく聞きますが、ぜひタナトラジャにも訪問していただきたいです。
第1位 ジャワ島ジャカルタ・イナクラフト
インドネシアは1万を超える島々からなり、300もの民族を抱える国です。
島と人種のサラダボウルのような国の、それぞれの自慢の品を一堂に集めたのがイナクラフト。
毎年4月末の5日ほど、ジャカルタで行われます。
1日では到底回り切れず、2-3日かけて好みのブースを見つけ、品を吟味します。
人気のブースは、バティック、アタ製品、革、シルバーアクセサリーでしょうか。
細やかな手仕事で作られた上質なバティック・トゥリス(手書きバティック)もたくさんあります。
また、目玉は何といってもバリ島のジェンガラケラミック!
タイミングにもよりますが、正規品から最大70%オフの価格で購入することが可なこともあり、常に人がごった返しているブースです。
また、最近では海外ブースも設けられるようになったそうで、私が行った時には日本のブースがあり、バテ
ィックと友禅染のお高いコラボ着物が展示されていました。
「ジャカルタは行く場所に困る…」と言われる街ではありますが、時期を選べるのであればイナクラフトとぶつけての旅行にすると間違いなくジャカルタ滞在を楽しむことができるでしょう。
