今回は、カンボジア現地の学校についての様子を紹介していきます。
私は、カンボジアの日系フリースクールでボランティア活動をしており、そのフリースクールには小学生から高校生大学生までの子どもたちが通っています。
なぜそのフリースクールが建てられたのか?
それは、カンボジアの学校カリキュラムに理由があります。
カンボジアの多くの学校は、教室や先生の不足の影響で生徒たちを午前部と午後部に分けて授業をしています。
そのため、子どもたちは半日しか勉強ができないのです。
日本で半日授業となると大喜びで学校帰りに遊びに行ったりしますが、カンボジアの子どもたちは1年中、高校生までずっとこのような状況なのです。
半日しか勉強ができないのでどうしても勉強できない単元や科目などが出てきます。
日本では、体育や音楽の授業があるのが当たり前ですが、カンボジアではそのような実技の科目は重視されておらず、週1にやるかやらないかぐらいの学校が多いです。
半日しか学校で勉強ができないため、生徒たちは塾に行くなどで補いますが、貧しい子どもたちはそんな贅沢なことができません。
そのため、私のボランティア先のフリースクールが設立されました。
午前は学校で勉強して午後そのフリースクールで勉強するなどで1日勉強できるようになっています。
Contents
「教員の問題」
数十年前、カンボジアで起こった悲惨な歴史の「ポルポト虐殺」では、教育を悪くとられてしまい、たくさんの優秀な教員や学者が虐殺されました。
また、たくさんの学校や教材も壊されたり燃やされたりされました。
その影響で、現在知識を持った人が少なく、教員不足にもつながっています。
また、教員も間違った知識を生徒たちに教えていることも多いのが現状です。
実際に私も何回も先生が間違ったことを教えている現場を見たことがあります。
そのときにボランティアの役割を果たすのです。
すべてをボランティアの人が教えるのではなく、カンボジア人の先生たちのサポート役になることが一番だと私は思います。
また、カンボジアの教員の給料は安いので、教員を目指す人たちが少ないのも現状です。
生活費を補うために、教員の仕事のほかにアルバイトをしている人が多いです。
そして、カンボジアで教員になるためには試験を受けなければいけないのですが、大学に必ずしも行く必要はないそうです。
特に農村部では、教員不足で文字を読める人を教員として採用してしまうケースも多く、都市部と農村部での教育格差がどんどんできています。
「カンボジアの教育制度」
カンボジアは10月入学で6月卒業です。
また、日本と同じく6・3・3制で、小学校と中学校が義務教育です。
なので学費はかかりませんが、制服や学用品は自己負担で、貧しい家庭が多いため学校に通えなくなる子どもたちが多くなります。
また、中退率も高く、それも問題に上がっています。
都市部と農村部で大きな差があり、農村部のほうになると家のお手伝いや労働のため、学校に通えない子どもたちが多いです。
カンボジアでは、中学と高校を卒業するときに試験があります。
その卒業試験は、そのあとの進路に大きく影響を与えるもので、その試験に向けて勉強をしなければいけないのですが、家のお手伝いや仕事のため勉強できず、卒業間近なのに中退してしまうケースも珍しくありません。
それをサポートするためにたくさんのNGO団体が奨学金を出すなどをして1人でも多くの子どもたちが高校まで通えるようにサポートをしています。
「カンボジアの東大、王立プノンペン大学」
カンボジアの優秀な生徒が集まる、カンボジアの東大と呼ばれている王立プノンペン大学(Royal University of Phnom Penh)。
カンボジアの優秀な生徒は基本的にお金持ちが多く、車を持っている学生たちも多いそうです。
この大学には、英語で学べるコースがあり、そのコースで勉強している日本人が1年に1人いるかいないか程度ですが、このように日本人が交換留学をしているケースもあります。
友達に案内してもらって王立プノンペン大学に行ったことがありますが、とても大きな大学でプノンペンでは1番古い大学だそうです。
ここの大学には、日本語学科もあり、ほかにもいろいろな言語学科があり、カンボジアで言語を学ぶにはトップレベルの大学と言われているそうです。
ここの日本語学科で学んだ生徒たちは日系会社に就職したり、たまに日本の大学院を目指す生徒もいるそうです。
私の日本語が話せるカンボジア人の友達では、このプノンペン大学日本語学科を卒業している人が多いです。
また、カンボジアにある日本語学学校に通って覚えた人たちも多いです。
また、プノンペン大学の校舎の前には大きな池があります。
プノンペン大学に留学していた友人曰く、対面授業が行われていたころはその池の周りにカップルがたくさん座ってラブラブしていたそうです(笑)
校舎を見回りましたが、やはりカンボジアだなあと思うところがいくつかあって、5階建ての校舎でもエレベーターなんてないので、階段です!!
5階で授業があって教科書などで荷物が重い日は大変そう、、、!!!
「カンボジアの教育を支援しているNGO団体」
先ほど挙げたように、カンボジアを支援している日系のNGO団体がたくさんあります。
ここにいくつかの団体を載せるので、カンボジアの教育に興味をもったらぜひいろんなNGO団体のホームページに訪れてみてください。
ここに載せるNPO・NGO団体は主にプノンペンにあります。
・フリースクール 愛センター
https://aicenter-cambodia.amebaownd.com/
カンボジア人の先生たちが教えているフリースクール。
日本人ボランティアの方がカンボジア人の先生たちをサポートするという形で成り立っています。
・GLOBE JUNGLE
https://glojun.com/project/kukkuma/
フリースクールや孤児院をやっている団体。
ホームページを見るだけでカンボジアのいろんなことを知れるのでぜひ!!
・CIESF
子どもたちに質の高い教育を届けるために設立された幼少中一貫校です。
授業料無償でカンボジア人の子どもたちが勉強しています。
・むつみ日本語学校
カンボジア人たちに日本語を教えている学校。
日本やカンボジアの日系会社で就職したいという人は多く、日本語の学習はとても人気があります。
・NPO法人HERO
カンボジアで学校を設立するスタディーツアーを行っている団体。
ほかにもインターンシップなどいろいろなことができます。
カンボジアに初めて行く方、ボランティアをしてみたいけどどうすればいいのかわからない方はおすすめです!
最後に
いかがでしたか?
カンボジアの教育の現状を少しでも知っていただけたら嬉しいです。
ぜひカンボジアの支援をしているNGO団体のサイトなども訪れて、よりカンボジアのことを知っていただけたら嬉しいです。
カンボジアの子どもたちは本当にかわいいので、1回会ったらきっとまた会いたくなるだろうし支援したくなると思います。
私はカンボジアに初めて行ったときにボランティア活動をし、カンボジアの子どもたちに惹かれ、今まで3回渡航し、今は長期滞在しています。
すっかりカンボジアの虜になってしまいました。
私のようにカンボジアの虜になる人たちが増えたらうれしいです!!
